レバノンでイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員らが所有するトランシーバーが相次いで爆発した事件で、無線通信機器メーカー「アイコム」(本社・大阪市)は20日、「当社製のものである可能性は限りなく低い」との分析結果を発表した。流通ルートなども調査した上で、爆発したのは模倣品の可能性があると見ている。
アイコムの発表によると、レバノン通信相は地元メディアに対し、同社のトランシーバーには模倣品が多く出回っている上、今回爆発した無線機は正規の輸入品ではないとの見方を示したという。アイコムは「レバノン当局は、当社製品ではないという認識を示している」と指摘した。
またアイコムによると、海外輸出品は正規代理店のみで販売し、偽造防止シールが貼られるが、問題の無線機にはこのシールがなかった。さらに爆発したのと同型の正規品は、製造中止から約10年が経過している。
ヒズボラは17日にポケベル4000個、18日にトランシーバー1000台が爆発したと説明し、イスラエルが関与したとして批判を強めている。【堀山明子】
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