長野県塩尻市で、妻を殺害した罪に問われている元県議会議員の裁判員裁判は、24日から「動機」についての審理が始まり、被告と不倫関係にあった元交際相手の女性が、事件後に本人から結婚を迫られていたことなどを証言しました。

3年前の2021年9月に妻の希美さんを殺害した罪に問われている塩尻市の元県議丸山大輔被告は、裁判で無罪を訴えています。

犯行の動機の審理開始

裁判は2つ目のテーマである、犯行の「動機」についての審理が始まりました。

検察側は、不倫関係にあった女性との交際や妻の実家への借金などが、動機につながったと主張。

証人尋問には、事件の2年前まで丸山被告と不倫関係にあった元交際相手の女性が出廷しました。

元交際相手の証言

女性は事件の3、4か月ほど前に丸山被告とたまたま会った際、「妻と離婚することが決まった」と話され、被告が関係を戻そうとしていると感じたと証言。

しばらくは会うことはありませんでしたが、事件直前の9月になると、被告から「話を聞いてくれないとストーカーになりそうだ」と連絡を受けて直接会い、一方的に、結婚を前提とした話をされたといいます。

そして、妻が死亡した後には頻ぱんに連絡が入るようになり、結婚を迫られたと証言しました。

検察側は証拠としてSNSの2人のやり取りを示しました。

検察側が示した証拠

検察側は証拠として、事件後の丸山被告と元交際相手とのSNSのやり取りも公開しました。

▽事件の翌月
女性:「私は結婚向いていないかも」
丸山被告:「どういうこと?」「Aちゃんと結婚するつもりだよ」

▽事件の5か月後
丸山被告:「Aちゃんの価値を最大に生かすには俺を選んだ方がいい」「幸せにする自信がある」

弁護側「殺害の動機はない」

一方、弁護側は不倫が発覚して被告と妻の関係が悪化したのは事件の5年も前のことで、その後、特段トラブルはなかったなどと主張。

事件直前も、妻と電話やSNSでごく普通のやり取りをしていて、妻を殺害する動機はないとしました。

次回の裁判は来週の28日に行われ、引き続き証人尋問が行われます。

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