12月の都大路への切符をかけた福島県高校駅伝は、24日、猪苗代町でレースが行われます。男子は13連覇、女子は8連覇中の絶対王者・学法石川は、強力なエースを擁して、今年も優勝を目指します。(10月22日放送)

学法石川・松田和宏監督「非常に調子が良くなっているようなチームの状況。例年よりは断然に今年の方がいい」

県高校駅伝までおよそ3週間に迫ったこの日、絶対王者の走りには、自信がみなぎっていました。去年まで、県高校駅伝で男子が13連覇、女子は8連覇を達成し、県内では敵なしの学法石川。

チームの要は、2年生の増子陽太選手です。中学時代から世代トップを走り続ける増子選手は、今年4月に行われた記録会で5000メートルの高校2年の歴代最高記録を出すと、その後20歳以下のアジア選手権で優勝し、さらなる飛躍を遂げました。

増子選手

学法石川・増子陽太選手「陸上の経験したことのない部分に取り組めて進化できたなという部分がある」

普段の増子選手は「めっちゃ頭いい」

そんな増子選手も、陸上競技を離れると普通の高校生。

クラスメイト「増子くんめっちゃ頭いいです」
クラスメイト「本当に日本一とは思えないくらい普段はっちゃけている。でもやるときは勉強とかすごい」

持ち前の集中力が、勉強や競技にも生かされているのかもしれません。

増子選手(中央)

しかし、夏場はけがや体調不良の影響で全国の舞台に立つことができず、試練の期間を過ごしました。エースが不在の間、チームを支えたのが仲間同士の競争意識です。

松田監督「ある程度設定を抑えないと、どんどん競争になる。そういったこともプラスになっていいチーム状況になっている」

松田監督

今年、6人がインターハイの出場権を獲得した男子は、例年よりもチーム内の競争意識が高く、練習でも自然とペースが上がってしまうため、松田監督が設定タイムを抑えるほどだといいます。

インターハイの800メートルで準決勝に進出した3年の齋藤康太郎選手は、駅伝で中心となる選手のひとりですが、練習でも気は抜けません。

齋藤康太郎選手「全員が意識高く練習や試合に臨んでいるので、その中で切磋琢磨で(練習でも)ラスト100メートルとか競争はある」

齋藤選手

こうした状況に、復帰したエースは、チーム力の高さに自信をみせます。

増子選手「いい意味で自分なしでも練習がすごい盛り上がっていて、それが自分もすごいうれしくて。いいチームだと思う」

県高校駅伝は、高めあってきた仲間とともに連覇を目指します。

増子選手「連覇はもちろん、自己ベストや区間記録に挑戦してチーム一丸となっていい位置で優勝したい」

女子注目の2年生は親元離れ学石へ

一方、女子の注目は、2年の湯田和未(なごみ)選手。15日に行われた国民スポーツ大会では、全国の高校トップランナーが揃った3000メートルで6位入賞。会津若松市出身の湯田選手は、高校に入り初めて親元を離れて競技に取り組んでいます。

湯田和未選手「(家族は)毎日連絡してくれて心配してくれて、近くで応援してくれる存在」

湯田選手

この日、選手に向けて千羽鶴を作製した保護者の中に、湯田選手の母・美和さんの姿がありました。

湯田選手の母・美和さん「最初は私の方が子離れできなかったが、本人もすごく寮生活を楽しんでいるので、それが一番私も安心している」

母・美和さん

家族の応援を受けてチームのエースに成長した湯田選手。地元に近い猪苗代で、都大路の切符を手繰り寄せる快走を誓います。

湯田選手「心配をかける部分もあったんですけど、恩返しの気持ちで都大路を走りたい」

男女ともにエースを中心にまとまる学法石川。連覇の重圧をものともせず、猪苗代路を駆け抜けます。

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