9月、記録的豪雨に襲われた石川県能登地方で大槌町の会社が支援活動を続けています。地震と豪雨の被害を受けた被災地の状況や復旧・復興の課題について現地から戻った会社の社長に話を聞きました。
岩手県大槌町でシカ肉の加工などを行う会社を経営する兼沢幸男さんです。
9月27日、仕事仲間ら3人とともに豪雨災害に見舞われた石川県の被災地にボランティアに向かいました。
兼沢さんの会社は能登半島地震が起きた1月から7月まで月に1度、石川県に出向いて被災者のための炊き出し支援を行いながら、現地の人たちと交流を深めてきました。
(兼沢幸男さん)
「せっかくね。ここからだというところで(復興に)勢いがついてきたところでの今回の豪雨被害で心が折れそうだという声をいただきまして、何とか元気づけに行くことできないかなと思って」
9月28日におよそ2か月ぶりに石川県輪島市を訪れた兼沢さんは、大雨被害の大きさとともに1月の地震からの復旧の遅れを感じたと話します。
(兼沢幸男さん)
「街は崩れたガレキとかつぶれたお家がほとんどそのまんま地震でつぶれてそのまんまの状態。2か月間ほぼ動きがないところばっかり目について」
そんな中、120人ほどが暮らす輪島市町野町の曽々木地区に入り、全国から駆け付けたボランティアととともに住宅に流れ込んだ土砂や泥を取り除く作業を行いました。
1月の地震で全壊し新築で再建する途中だったという家の床下に溜まった泥は厚さ30センチに及んでいました。
兼沢さんは能登の被災地に通う中で、現地で活動するボランティアが圧倒的に足りていない状況を目の当たりにしてきました。
そこで被災地に向かうボランティアを大槌町が支援することで支援の輪を広げることができないかと考えました。
(兼沢幸男さん)
「町として防災対策の一環で支援に行く人に活動資金を出すよ。そうすると活動に行く人の負担が減るじゃないですか。町としては町の中で何か有事の際はその人たちがプレーヤーとして町を守るというふうに繋がっていくんじゃないかなと」
兼沢さんは東日本大震災の被災と、復興で経験した知恵や工夫を役立てながら今後も能登で支援活動を続けることにしています。
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