1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)の一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」の再審で、9月26日午後、静岡地方裁判所(國井恒志裁判長)が袴田巖さん(88)に無罪判決を言い渡したことを受けて、袴田さんを長年支援した人や弁護士たちからは安どの声が聞かれました。

2014年、袴田さんの釈放を決めた元静岡地裁の村山浩昭元裁判長に無罪が伝わったのは、午後2時7分。満面の笑みで「良かった」と安堵の表情を見せました。

「無罪となってほっとしている。自分も袴田さんも支援者も弁護団もほっとしたと思う」と語った村山元裁判長。「再審で巖さんは変わる、1人の市民に戻ります。巖さんはこれで本当に自由になった、巖さんの魔法がとけないかなと思っている。症状が緩和されて良かったと終わってほしい」と述べたうえで、「巖さんとひで子さんの年齢を考えると最終的な解決を長引かせてはいけない。再審の構造を変えないといけないと思う」としました。

長年、袴田さんの支援活動にも加わっていた鴨志田祐美弁護士が被るトレードマークのベレー帽、きょうの色は白。袴田さんの無罪を信じて、白いベレー帽を被ってきたといいます。

鴨志田弁護士は「ひで子さんも私と同じように無罪を信じて白い服を着てきたと聞いている。先ほど、(ひで子さんと)話したら『緊張してない』と言っていた。58年戦うにはあのくらい肝が据わってないとここまで来れなかったと思う」振り返りました。

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