今や日本人の4割以上がかかっていると言われる花粉症。春だけでなく、実は秋も症状を訴える人がいます。今年は夏の猛暑などの影響で例年より多く花粉が飛散している可能性があり医療機関を受診する人も増えています。

鼻水ずるずる、秋の花粉症

「秋の花粉症」について、仙台で街の声をききました。

「くしゃみ、鼻水、頭痛。今年は一週間くらい前から。毎年ですね。春よりは秋の方がひどいですね」
「鼻水がずるずると。あと、目が赤くなったりしますね。日常生活でやっぱり厳しいところがありますね」

仙台市宮城野区原町にある草刈耳鼻科です。「秋の花粉症」の症状で診察を受ける人の姿が…。

草刈耳鼻科 草刈千賀志院長:
「アレルギーの薬ですね。春先と同じ物を出しますね。朝1回のお薬ですね。鼻のスプレーと、目薬を出しますので」

この耳鼻科では春だけでなく秋になった今も、花粉症の患者が多いと言います。

患者:
「1週間前から花粉症の症状があって、目がかゆいのと、鼻水がすごく出るので受診しました。いつもは(症状が出ることが)毎年春なんですけど、秋もだいぶ増えてきて」

「秋の花粉症」。原因は、ある雑草の存在です。

原因は、ある雑草の花粉だった

草刈耳鼻科 草刈千賀志院長:
「秋の花粉症は雑草の花粉で、基本的なものが『ブタクサ』という雑草です。症状が(スギ花粉より)強い人が多い印象があります」

外来種のブタクサは、小さな花が連なって咲くのが特徴で、河川敷や道端などに多く見られます。今年の夏、仙台では35度以上の猛暑日が3日、30度以上の真夏日が55日を記録するなど厳しい暑さが続き、平均気温は観測史上、2番目に高くなりました。この猛暑によってブタクサの生長が促され、花粉の飛散が増えている可能性があると草刈医師は指摘します。

草刈耳鼻科 草刈千賀志院長:
「暑くてですね、雨が多ければ雑草が多く生えるというのは現実としてありますので。当然、結果として(秋の)花粉が増えているんじゃないかと思います」

ブタクサの花粉とスギ花粉、その違いは

春先に飛散のピークを迎えるスギ花粉とは異なり、飛散する距離が大幅に小さいのが特徴です。

スギ

草刈耳鼻科 草刈千賀志院長:
「スギ花粉は、それこそ奥羽山脈の山から仙台まで飛んできますけども、(ブタクサなど)雑草の花粉は、ほんとに身近な5メートル、10メートル、数10メートル、ほんと近くにしか飛ばない」

河川敷や道端など、どこにでも咲いているブタクサ。花粉は遠くまで飛ばないため、近づかないようにするのが重要です。

草刈医師によるとブタクサによる花粉症を防ぐためには、スギ花粉と一緒で、マスクやメガネを着用して体に花粉を入れないことがポイントだということです。それでも、症状が出る人は、医療機関を受診してほしいと話していました。

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