「輪島のいまを知ってほしい」。被災地の輪島市から地元の味や伝統の器が出店です。

 阪神梅田本店で9月11日に始まった「輪島の食祭」。今年1月の能登半島地震で被害を受けた輪島市から8店舗が大阪に集まり、輪島産の鮮魚を使った干物や地元の酒蔵が作った日本酒、伝統工芸の輪島漆器などが販売されています。

 石川県輪島市で唯一しょうゆを製造する「谷川醸造」も出店している店の1つです。震災直後、輪島市で社長の谷川貴昭さんを取材していました。

 (谷川醸造 谷川貴昭社長 今年1月)「ここがしょうゆ蔵でしょうゆの製造を主にしていた場所です」

 築100年以上のしょうゆ蔵。2007年の地震では持ちこたえましたが、能登半島地震で完全に倒壊してしまいました。

 (谷川醸造 谷川貴昭社長 今年1月)「(在庫も)取り出せない状態。1.8Lのペットボトルが1000本くらいあったかもしれない」

 しかし地元の応援を受け、震災から約5か月後に石川県内の同業者に製造を委託する形で販売を再開しました。

 (谷川醸造 谷川貴昭社長)「『やっぱりあの醤油でおさしみが食べたい』とか『料理したい』とか、本当にたくさんの声をいただきまして。今後も守っていく役割をものすごく感じました」

 午前10時に開店すると、店の前には次々と商品を買い求める人の姿が。

 「しょうゆのこいくちとうすくちを1本ずつ買いました。楽しみに使ってみます」
 「皆さん頑張ってはるから、ちょっとでも協力できたらと」

 地震発生から8か月が経過し、谷川さんは“輪島のいま”についてもっと知ってほしいと話します。

 (谷川醸造 谷川貴昭社長)「こういう機会に知っていただくことで、少しでも能登を気にかけてくれるようなきっかけの1つになればうれしいなと」

 阪神梅田本店の「輪島の食祭」は9月16日までです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。