“令和の米騒動”と言われる米の品薄状態が続く中、ふるさと納税の返礼品で米の人気が全国で高まっています。この影響で、顧客から直接注文を受け付けている米農家でも在庫がなくなり、10月からの新米の販売に向けて対応に追われています。
大分県宇佐市で米の生産を行う祥田産業。スーパーなどの小売業には米を卸さず、顧客から直接注文を受け付けているほか、ふるさと納税の返礼品として米を出しています。収穫前のこの時期、例年1トンほどを備蓄していますが、今年は注文が殺到し、すでに保管庫が空になりました。
祥田産業 田口幸孝社長:
「こういう状態でもう異様ですね。スーパーに行っても買えないから注文が増えたと思うが、出したいけど出せない、品物がない」
ふるさと納税サイトのふるなびによりますと、6月頃から米を求める寄付が急増。県内一の米の産地、宇佐市では8月末までの寄付額が3.5倍に増加。12の業者と契約していますが、在庫が不足したため、一部のふるさと納税サイトで受け付けを停止しました。
宇佐市まちづくり推進課ふるさと支援係・南真紀さん:
「スーパーだけでなく、ついにふるさと納税にも波及したなというのはすごく感じます。収穫してみないと分からないのですが、10月からの新米の在庫状況がどうなるか不透明という事業者が多いです」
祥田産業では、台風10号の影響はなく、稲の生育は順調だということで、これから収穫を迎える新米も、直接注文とふるさと納税に対応する予定です。
祥田産業 田口幸孝社長:
「早いところは9月下旬から刈るので楽しみにしてください。良い米ができていると思います」
“令和の米騒動”。新米の出荷が本格化する10月以降、米不足は解消に向かうとみられています。
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