今年7月、山形県山形市で起きた住宅火災を目撃し、消火活動にあたった3人の女性に消防から感謝状が贈られました。

火災を消し止めたあの時、何があったのか。3人に話を聞きました。

感謝状が贈られたのは、山形市の会社員・笹原絵菜さん(26)と、いずれも保育教諭の山川晶子さん(45)黒沼聖奈さん(26)の3人です。



3人は今年7月19日、山形市内で発生した住宅火災の消火活動に貢献したとして、9月4日に表彰されました。

■火災と遭遇

それは、娘を迎えに行ったこども園からの帰り道・・・

火災の第一発見者となった笹原さんはこの日、年長の娘を迎えに行くために、山形市内のこども園を訪れました。

娘を迎え、手をつないで駐車場に向かって歩いていたその時でした。

火災の第一発見者 笹原絵菜さん「火花が散っていて、黒い煙もモクモク出ていて、『火事だ!』と思って。子どももその煙に気づいた」

なんと、こども園に隣接する住宅で、火災が起きていました。

火災の第一発見者 笹原絵菜さん「(2階建ての)1階部分から煙が出ていて。(火の高さは)30センチくらいで、バチバチバチとなっていた。(娘は)びっくりして止まっていた」

■「先生に伝えなきゃ」とっさの行動

火が出ていた住宅とこども園は、小道を1本挟んだだけ距離。笹原さんの足は、先ほどまでいたこども園へと向いていました。

気になったのは、風。



火災の第一発見者 笹原絵菜さん「風の流れがこども園のほうに向かっていた。中に子どもたちもいっぱいいたので、窓とか開いていたら、黒い煙が中に入っていったりしたら大変だと思って」

「子どもも『先生に伝えなきゃ』と、一緒に走って向かいました」

午後5時半。

この時間、こども園には保護者の迎えを待つ子も多く、職員を合わせると60人ほどがいたということです。

■『これは消さなきゃまずい』

山川晶子さん「私は事務室にいて、最初に知らせてもらった時は、私がまず火事の現場を確認しに行って、すぐ消火器を持って走っていた感じでした」

当時を振り返る保育園教諭の山川さん。

現場を見に行き状況を目の当たりにした山川さんは、家の住人に火事ぶれをしようと試みましたが、家の中から返答はありませんでした。

そうこうしている間にも、火はどんどん広がっているようでした。

消火活動を行った 山川晶子さん「笹原さんが最初に見たバチバチ(と音を立てていた)の炎が、今度は下に燃え移ってしまっていて」

「下草が燃えている状況だったので、『これは消さなきゃまずい』と思って、園に消火器を取りに戻った」

消火器を取って再び現場に向かおうとしたその時、黒沼さんに出会います。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。