「新聞記者ラジオ」の公開収録で過去の取材などについて話す東京新聞社会部の奥野斐記者(奥左)と中村真暁記者(同右)=3日、東京都千代田区で

 東京新聞は3日、創刊140周年感謝イベント「まるっと東京新聞-読者の皆さんありがとう」の企画で記者が日替わりで登場する「記者サロン」を本社(千代田区内幸町)で開いた。音声番組「新聞記者ラジオ」特別編の公開収録として、社会部の中村真暁記者と奥野斐記者が取材への思いや記事の裏話を語った。  中村記者は日雇い労働者の多い東京・山谷地区を取材したことを契機に炊き出しのボランティアを始め、生活困窮者や貧困問題の取材にのめり込んだと説明。社会福祉士の資格も取得し「貧困問題の根本には社会からの孤立や生きづらさを誰にも相談できないという課題がある」と話した。  性的少数者(LGBTQ)や子どもなど立場の弱い人々やジェンダー問題の取材に力を入れる奥野記者は「マイノリティー(少数派)への差別や無意識の偏見は根強い。想像力を持ち、多様性の大切さを丁寧に報じていきたい」と語った。来場者からは、取材で相手との関係性を築くこつなどについての質問があった。  収録の模様は10日に前編を、24日に後編を公開する予定。  記者サロンは25日までの感謝イベント期間中、毎週火曜、木曜の午後2時から開催する予定で、5日には特別報道部の森本智之記者、12日には豊田洋一論説主幹が登場する(両日は予約不要)。 

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