2024年の青森ねぶた祭の経済効果は、推計で306億円に上ることがわかりました。経済の調査や分析を手がける企業の調査では、高い知名度で訪日外国人に人気となり、消費を底上げしたと分析されています。

七十七リサーチ&コンサルティングは、この夏に行われた主な夏祭りの観光消費推計額=経済効果をまとめました。

それによりますと、「青森ねぶた祭」は306億円で次点の「仙台七夕祭り」を約110億円上回るなどほかの5県のまつりを大きく上回りました。

ねぶた祭の人出は98万人で2023年より3万人減りましたが、この試算は県の関係者への聞き取りや経済データなどから285万人が来場した2019年と同数と仮定して行われ、その年と比べても観光消費推計額は9.2%増加しました。

背景には、円安で訪日外国人=インバウンド需要が高まったことがあります。田口庸友主席エコノミストは「消費単価の高い訪日観光客の比率が、東北のほかの祭りより相対的に高く円安が後押しした」と分析します。

また、高い付加価値を付けた110万円のVIP席を設定したことなども消費を喚起しました。

一方で、ねぶた製作のコスト上昇が課題としてあり、今後、規模を維持していくなど祭りを維持するためには「開催期間以外の観光の入れ込み、消費増加につなげていく必要がある」としています。

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