動画投稿サイト、ユーチューブの岩手県の公式チャンネルの登録者数が、全国の都道府県の中でも上位だということをご存知ですか?
その人気の秘密を探るべく、県職員ユーチューバーに密着しました。
手慣れた様子でしゃべりながらカメラをまわすこの2人は、ユーチューバーの、SUNMARINEです。実は2人とも岩手県職員です。
動画投稿サイト大手のユーチューブで配信される県の公式チャンネルは、現在およそ7万人がチャンネル登録しています。
チャンネル登録とは、視聴者がお気に入りの動画提供者をブックマークすることで、登録者はそのチャンネルのファンで、登録者数は人気の指標にもなります。
登録者数およそ7万人は、全国の都道府県の公式チャンネルの中で、東京都・茨城県に次いでなんと3番目の多さです。
県の情報発信を担う広聴広報課は、人気の秘密を次のように分析します。
(菊地亮弘 総括課長)
「震災を契機に岩手の復興の状況であるとか、今岩手はどういう状況にあるのかということに関心を持ってもらっている、県民や県外の方が多いのかなと、そこが原因かなと思っています」
公式チャンネルで、バラエティ豊かな動画の制作を担い、県の魅力発信の大きな力となっているのが県職員ユーチューバーたちです。
広聴広報課は、編集用のパソコンやカメラなどの機材を準備し、県のさまざまな部局にいる県職員ユーチューバーをサポートする体制を整備。
今年度は庁内公募で9チーム35人がユーチューバーに選ばれました。
そのチームの一つが、今年結成されたばかりのコンビSUNMARINEです。
同期で県南広域振興局に勤務する海和将太さんと、長田尚華さんの2人が地域の魅力を発信しています。
先月には「ゆるっと2人旅」と題し、北上・西和賀地域のおすすめスポットを紹介する動画を公開しました。
「北上みやげもの駅という場所です。では長田さんも入ってください。おいしいもの見つけるぞ。ちがうちがう趣旨ちがうって」
企画推進課所属の海和さんは普段、県南地域のスポーツ振興や広報など観光商業・食産業課所属の長田さんは、県南地域の観光振興などの業務にあたっています。
その合間をぬって2人はユーチューバーとしても活動しています。
この日は、新たな動画制作のため、平泉町へ向かいました。
「自転車でまわりながら、平泉の良さを体を張っていまからリポートしていきますので。ついてこい長田!。はい!ふふふふ。行きます。こういう感じで。いきあたりばったりで」
今回の企画は、世界遺産の町、平泉の歴史スポットをレンタサイクルで巡り魅力を伝える旅です。
あいにくの雨の中での撮影となりましたが、駅前で自転車をレンタルしていざ出発。
やってきたのは毛越寺。
お参りを済ませると、記念撮影用のパネルが気になったようです。
「お寺の名前は毛越寺と読みます。俺のためにあるようなパネルだ。すごく景色がきれいだな。(パネルをもって)んだんだ。申し訳ございませんみなさん。醜態をさらしてしまって」
こんな感じで2人は鐘楼堂の鐘をついたり、大泉が池のほとりをゆっくりと歩いたりしてゆるーく撮影を続けていきます。
そしてお昼ごはんは、町内のカフェでいただきます。食リポにも挑戦です。
「フォークの使い方があやしいですね。パスタ難しいことに今気づきました。絶対にすすらないでね。すすっちゃだめだよ。ガーリックパスタだけに、麺にガーリックソースが絡みついていて、おいしいです。65点ですかね。妥当だと思います。パスタ食べるのがもたつきすぎちゃったねちょっとね。でも良い。成長した。この前のユーチューブより」
ユーチューバー2年目の海和さんと、今年始めたばかりの長田さん。
撮影は手探り状態ですが、2人には岩手の魅力を多くの人に伝えたいという強い思いがあります。
(長田尚華さん)
「岩手を㏚することができたらなと思って大学でも観光の勉強をしてきたので、岩手で観光大使になりたい。端的に言うと観光大使になりたいという思い」
(海和将太さん)
「少しずつでもいいので、知名度をあげて住民の方々、一人でも多く見てもらえるように私たちも頑張って撮影をしていきたいと思っています」
撮影した映像は海和さんが編集し、9月末にも新しい動画として公開される予定です。
動画に携わる職員1人1人の熱意が公式チャンネルの人気の秘密なのかもしれません。
県職員ユーチューバーの活躍でさらなるファンの拡大と県外のチャンネル登録者の実際の来県につながることに期待がかかります。
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