青森県弘前市のランドマーク「中三」の経営破綻についてです。敷地内で営業していた店や地元の商店街が対応に追われるほか、「中三」が管理していたポイントカードが失効するなど影響が広がっています。

中三の閉店から4日。週が明けたこの日もテナントや業者が撤収作業に追われていました。

「連絡は一切なくて…」撤収作業に追われるテナントや業者

敷地内に店を構えていたチーズ販売店は看板の取り外し作業や、デッキの解体を行っていました。

SHE/SHOCK/CHEESE 相澤隆司 店長
「『きょう休みます』くらいの感じで『きょう潰れました』みたいな感じだったんでびっくりしちゃって…。中三の人からの連絡は一切なくて、僕もほんとに潰れたのかどうかわからなくて。そのあと夜に来たらやっぱり皆さんいらっしゃらなくて寂しいですけどね」

SHE/SHOCK/CHEESE 相澤隆司 店長

土手町の象徴として存在した「中三」が姿を消すことになり、地元の商店街は大きな懸念を抱いています…。

「連鎖倒産のようなことがあったら怖いな…」姿消す“土手町の顔”

弘前下土手町商店街振興組合 成田尚三 理事長
「ジュンク堂が撤退してから、なんとなく雰囲気が良くないなと思っていましたけど、(中三の)社長に聞くと『頑張るんだ』という話を聞いていたので、我々は前向きに構えていました。集客も一番あった店だろうし、大きく影響するのかなと思っています。今回をきっかけに『私店をやめる』となって連鎖倒産のようなことがあったら怖いな…」

影響はこうしたところにも…。

ポイントカードは加盟店で商品を購入し、レシートを「中三」に持っていくことでポイントがつく仕組みでしたが、カードを「中三」が管理していたため閉店と同時にカードが使えなくなりました。

加盟店の薬局では、閉店した日の午後にはポイント利用を中止しました。

菊池薬局 菊池清長 社長
「29日に破産が決まった。当日確認したら失効しますということだったので、それ以降は使わない。(ポイントを)つけないことにしていました」

今後一体どうなる…?

成田理事長は今後、市に商店街の再開発への支援を求めるほか、振興組合としても「中三」に入居していたテナントが商店街の店舗に入る場合支援をしていく方針です。

弘前下土手町商店街振興組合 成田尚三 理事長
「土手町は少なくとも“弘前の顔”だと思っていますから、民間と行政が手を組んで再開発するのが一番いいかなと思っています」

長く土手町の顔としてあり続けた「中三」の閉店の影響が広がっています。

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