台風の恐怖は雨だけではなく風にも。長さ約10メートル、直径2メートルの、巨大な送風機を使って、風の強さの実験です。
まず、風速30m/秒。スタントマンが送風装置の前を歩いて横切ろうとすると…傘は簡単に壊れてしまいました。
フードデリバリーのスタッフに見立てた、自転車のスタントマンは、まっすぐに進めません。
続いて風速50m/秒。今回の台風も瞬間的にはこれに近い風を伴うおそれがあります。
「あー危ない危ない!」
傘は一瞬で壊れ、スタントマンは立っていられず転倒。自転車はまともに運転できません。
身近なものが凶器に…傘は壁に突き刺さった
さらに、風で飛ばされるものにも危険が。宇治市にある京都大学防災研究所。
(夏目みな美アナウンサー)
「窓ガラスによく使われている厚さ5ミリのガラスを使用します」
風圧で物を飛ばすことができる装置を使って実験してみました。傘が秒速30mで飛んできたと想定し、ガラスへ発射します。
(夏目アナウンサー)
「すごい。一瞬の威力。ええ~っ!?傘がガラスを突き抜けて、奥の壁に刺さっています。これが住宅の窓ガラスで、中に人がいたと思うとぞっとしますね」
(京都大学 丸山敬名誉教授)
「風の力(衝撃)は速度の2乗に比例して大きくなるので、10m/秒の風より20m/秒の風は4倍(衝撃)力が強い。スピードが上がるということはすごく衝撃力としては大きくなってしまうので、その辺にあるようなものでも非常に危険なものになってしまう」
秒速50m ビール瓶は粉々になり破片が壁に食い込む
これが風速50m/秒になったらどうなるのか?まずは手のひらサイズの植木鉢。
(夏目アナウンサー)
「わあ!すごい割れ方してます。全体的に圧力がかかったんですかね。放射状にヒビも入っています」
陶器の植木鉢はガラスに比べて柔らかいので、ぶつかった瞬間、破裂したかのように粉々に。ぶつかった衝撃でガラスも割れてしまいました。
さらに物によってガラスの割れ方に違いが。ビール瓶は。
(夏目アナウンサー)
「わあ!これビール瓶が当たったと思われるところのガラスが、きれいに丸く撃ち抜かれていますね。
(京都大学 丸山敬名誉教授)
「(ビール瓶は)ガラスなので同じくらいの硬さがあるし、衝突する面積も小さいこということで大きな力が局所的にかかっている」
壁には突き刺さったビール瓶の破片が。部屋の中にいても必ずしも安全とは言えません。
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