都道府県ごとに発表される「熱中症警戒アラート」。環境省が公開している熱中症警戒アラートの発表履歴によると、2023年の最多発表は「新潟」と「長崎」でそれぞれ42回でした。なぜ新潟と長崎だったのか?各気象台に話を聞きました。
新潟地方気象台:
「2023年8月は、梅雨明け後晴れの日が続き、また台風の接近によるフェーン現象の影響も受け、1946年の統計開始以降、夏では1位の高温となりました。また、台風による天気の崩れも他の北陸地方と比べても少なく、気温が下がる条件があまりなかったことが理由と考えられます」
新潟では、2023年8月すべての日で最高気温が30℃を超え、35℃以上の日は18日と平年の2.3日のおよそ8倍でした。
長崎でも2023年夏(6~8月)は各地の最高気温が、1991~2020年の各地点の観測値の上位10%に相当し「かなり高い夏」でした。長崎地方気象台では、さらに「湿度」も関係しているといいます。
長崎地方気象台:
「海に面している長崎県は東シナ海の温かく湿った空気の影響を受けやすく、湿度が高かったことも熱中症警戒アラート発表の要因になったと考えられます」
熱中症警戒アラートは気温だけでなく、湿度・日射・輻射(建物や地面からの照り返し)なども加味して算出されます。気象庁や環境省は熱中症警戒アラートが発表された場合は普段以上に熱中症予防に気を付けるよう呼びかけています。
【ことしの発表回数】2024年8月19日正午現在
●1位 沖縄(八重山地方)49回
●2位 鹿児島(奄美地方除く)46回
●3位 沖縄(沖縄本島地方)43回
●4位 長崎・鹿児島(奄美地方)41回
●5位 和歌山・三重40回
■熱中症警戒アラートが出たら
・室内等のエアコン等により涼しい環境にて過ごす
・こまめな休憩や水分補給や塩分補給
・涼しい環境以外では、原則運動は行わない等の対策
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