故郷に帰省する人が増えるお盆の時期に合わせ、東日本大震災の津波に流され
被災地で見つかった写真を持ち主に返す催しが大槌町で開かれました。

「家族の写真を探しにきました。これまでも写真を探す会に2度参加しましたが
一枚も見つかりません」
大槌町内から夫とふたり会場を訪れた50代の女性は、津波で両親と子どもを亡くしました。
女性のとなりで、夫はパソコンの画面を食い入るように見つめます。


大槌町は町外から多くの帰省者が訪れるお盆の時期に合わせて、2023年から思い出の写真返還会を開いていて、2024年は町の文化交流センターを会場に14日から3日間開かれました。

津波に流され、その後、被災地で見つかった写真はボランティアらの手で洗浄され
町が保存してきました。

庁が保存する写真は約5万枚

その数、およそ5万枚。
内容に応じて、結婚式や子供集合写真などに分類されています。
2023年度は200枚以上の写真がゆかりの人のもとに返されました。

大槌町は2022年、ランドセルや掛け軸、遺影などの思い出の品について、劣化が著しくこれ以上の保存は困難だとして処分しました。
写真についても処分する方針でしたが津波の犠牲になった人の遺族らから
「返還会を続けてほしい」という声が上がり、保存することを決めました。

来年7月完成予定の追悼施設の模型

家族の写真を探しに来た前出の50代の女性は
「お盆の時期は家を空けられない。お盆だけでなく返還会を開催してほしい」
と話していました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。