8月14日、広島カープは、特別な「ピースナイター」で劇的なサヨナラ勝ちをおさめた。

広島 vs. DeNA 9回ウラ(マツダスタジアム)

坂上俊次 アナウンサー
まずはこの回、先頭バッター・4番の 小園海斗 から始まります。気温はまだ30℃を超えているマツダスタジアム。ただ、この展開…、3万1495人、全く席を立ちません。9回ウラ、2点を追いかけるカープの攻撃です。

この回は小園に、そして 坂倉将吾 に回ってきます。初球から行く。何かが起こるか。(3塁線破る)長打コースになる。一塁キャンバスを蹴る。ツーベースヒットになりました。

RCC野球解説者 佐々岡真司 さん
本当に小園らしいというか、積極的に打っていく。このバッティングが小園っていう感じです。

坂上俊次 アナウンサー
この回からベイスターズは守りが変わっています。サードには 柴田竜拓 、そして外野はレフトに 関根大気 、センターには 蝦名達夫 が入っています。ノーアウト・ランナー2塁、2点差です。絶好調、坂倉将吾 の登場です。きょうもヒットを1本放っています。坂倉、どんな頭の中、整理で行けばいいでしょうか。

佐々岡真司 さん
これは2点差があるので、とにかくもう引っ張るとかそうじゃなくて、球種・コースによって自分のバッティングをすればいいと思います。1点差であれば当然、引っ張って右打ちとか考えることはあると思うんですけど、2点差ですから。つないでいくっていうことでしょうね。

坂上俊次 アナウンサー
後半戦、打率4割近く残しています坂倉です。初球、フォークははずれました。ボール、2つです。経験十分のDeNA・森原康平なんですが、2つはずれました。

佐々岡真司 さん
やっぱり警戒はしていると思います。調子がいい坂倉が相手ですから。やっぱり低め低めっていうところでフォーク・フォークと入りました。

坂上俊次 アナウンサー
ボール、3つになりました。森原にしてはめずらしいボール、3つです。次は「待て」ですか?

佐々岡真司 さん
まあ、そうですね。

坂上俊次 アナウンサー
このあとは 中村奨成 。小窪哲也 コーチがアドバイス。9回のウラです。

出ました、フォアボール。ノーアウト・ランナー一塁・二塁。同点のランナーが出ました。ピースナイター2024、何かが起こるのか。同点のランナーに代走です。羽月隆太郎 登場です。

中盤、中継ぎ陣が踏ん張りました。耐えてきました。そして、9回ウラのこのチャンスで中村奨成の登場です。やはりいいところで回ってきますね。

佐々岡真司 さん
そうですよね。どうするかですよね。バントなのかっていうところですよね。

坂上俊次 アナウンサー
ノーアウトで二塁・一塁です。佐々岡さんだったらどうですか?

佐々岡真司 さん
まあ、バントってこともあるでしょうね。

坂上俊次 アナウンサー
2点差です。9回ウラのカープの攻撃。ノーアウト・ランナー二塁・一塁。このあとは 菊池涼介・堂林翔太・二俣翔一 。ファーストのオースティンが少し前に来ています。送ってくるのか、あるいは…。ヒッティングだ。ここは中村奨成、かけました。

佐々岡真司 さん
ええ、打たせるんですね。

坂上俊次 アナウンサー
ですから、ランナーを進めることも当然、大事なんでしょうけど、中村奨成のなにか勢いであったり、成長だったりもかけているんでしょうかね。

佐々岡真司 さん
そうですね。今の数字を見ると、思い切ったスイングをしていますから。

坂上俊次 アナウンサー
一塁ランナーが還れば同点。一発出れば逆転サヨナラです。引っ張った! レフトへの打球。しかし、守備範囲。1アウト。1アウト・ランナー一塁・二塁。

佐々岡真司 さん
悪くはないんですけどね。やっぱり低めに投げているぶん、バットの先でしたよね。でも、思い切ったバッティングが出ました。

坂上俊次 アナウンサー
打席には7番の 菊池涼介 です。新井貴浩 監督も常々話しています。「積極的に打てるときはどんどん打って、倒れるときは前のめり」とそう話していますが、1アウト・二塁・一塁。打席は菊池。きょう、通算300の二塁打も達成しています。

(初球ボール)一方、きょうの森原なんですが、どんな印象でしょうか?

佐々岡真司 さん
やっぱり初球を小園に打たれたところで少しリズムが取り切れていないかなという感じはします。そして坂倉に対する投球っていうところが、フォークを連投した中で振ってもきませんでしたし、ストライクが取れていなかったので。

坂上俊次 アナウンサー
(2球目を振って)ファウルボールになりました。

佐々岡真司 さん
でも、中村奨成を一つアウト取ったことによって少し落ち着きが出るかもしれません。

坂上俊次 アナウンサー
なんといっても速い球とフォークボールというところが持ち味のピッチャー、森原です。

佐々岡真司 さん
でも、この球場ですから。やはり重圧というか、カープの応援に圧倒はされるでしょうけどね。

坂上俊次 アナウンサー
これ(3球目)がファウルボールになります。150キロ。球場の雰囲気が2点ビハインドの空気では全くありません。ゲーム展開はジャクソンの好投がありました。ベイスターズが1回に1点、4回に2点。カープは 堂林翔太 の打球がサードゴロ、サードのエラーを誘って1点。両軍、中継ぎが踏ん張りました。こう着状態は9回ウラの興奮にもつながっています。

(1ボール・2ストライク)追い込んだのは森原。(4球目もファウルボウルで)ついてくる。徐々に球速(151キロ)も上がっています。

佐々岡真司 さん
ちょっと力が入ってきていますけど、その中でもしっかりと今も低め、アウトローに投げ切れています。

坂上俊次 アナウンサー
このあとは堂林。追い込んでいます。ピッチャーは森原。きょう、300二塁打達成の菊池。引っ張った、レフト。行ったぞ。伸びて、どうかな。入ったあ。

ピースナイター幕切れは、菊池の逆転サヨナラホームラン。さあ、新井監督も待っている。もみくちゃ。広島カープ、逆転サヨナラ、4対3。

ピースナイター2024、とんでもないドラマが待っていました。

信じられない表情の2人が抱き合う。4対3の逆転勝利。

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