今回のヒーローは、仙台六大学野球で、いま注目を集める速球派ピッチャー、東北福祉大学3年、堀越啓太投手です。164キロを記録したSNSの投球動画が話題に。日本記録に迫る球速は、さらに伸び続けています。プロを目指して一直線。

堀越啓太投手の魅力は球速

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「野球始めた時から周りよりは肩が強かったり球が速いっていうのはあったので、始めた時から意識というかこだわりはあったと思いますね」

プロ野球選手を多く輩出している東北福祉大学・硬式野球部。堀越啓太投手は現在、チームの中継ぎや抑えで活躍している注目選手です。

彼の長所は、球速!

ブルペンで投げ込みを開始すると、徐々にスピードを上げていきます。学生スタッフがスピードガンで測定開始。
この日はブルペンで、プロも顔負けの最速155キロ!その球速に、練習を終えたチームメイトも釘付けとなります。

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「おなかで投げるぐらいの、腹筋で投げるぐらいのイメージです。細かいことは考えないようにしています」

球速164キロ動画が話題に

そして、去年12月に撮影された動画が一躍、話題に。球速164キロを出した時の動画です。

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「けっこう周りからポンポン連絡が来てお前すごいなみたいな」

かつて仙台育英高校出身の由規投手は161キロ、日本ハム時代の大谷翔平投手が165キロで、現在の日本人最速です。
非公式ながら数々の名投手に並ぶ球速を記録した堀越投手、6月は大学ジャパンの代表合宿に参加するなど、着々とキャリアを積んでいます

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「自分のフォームの中でも特徴として柔軟性があると思う。投げにいくときの肘の向きも腕にボールが隠れるくらいまでいくので。そこの柔らかさじゃないかなと思います」

腕をムチのようにしならせ振り抜くことで生まれる遠心力、力の全てをボールに伝え、爆発的なスピードを生み出します。

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「今まだ実戦形式というか打者を立たせた状態でまず160キロ目指そうかなというのが自分の中であるので、もちろん(日本記録を)狙いたいとかはありますけれど、今の段階では打者を立たせた状態で160キロ出すということを目標に置いてやってます」

スピードへのこだわりが試練に

しかし、ボールの速さだけでは勝負できないのが野球界、堀越投手も今はまだ発展途上、大学のリーグ戦でその厳しさを学んでいます。

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「だいたい決勝点を取られているのが自分なので。特に去年、おととしの負けは本当に悔しくて」

ここ数年、ライバル仙台大学としのぎを削っているリーグ戦。去年は終盤、勝負どころでの起用が多かった堀越投手ですが、制球が定まらずピンチをまねくシーンも。

スピードへの強いこだわりが、自らの視野を狭めていました。

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「やっぱり一年生の頃は投げてスピードガン見てすごい気にしていたり。逆に悔しい思いで今年は前を向けたというか。ちょっとひとつ周りが見えるようになったんじゃないかなというのは感じました」

ストレートの球威を活かすために必要となるのが変化球です。スライダーにフォーク、さらにツーシームと、投球の幅を広げています。

堀越投手の球を受ける清家優一捕手が、アドバイスします。

東北福祉大学3年生 清家優一捕手:
「やっぱり回転はツーシームだけれど、堀越的には高めから落とすイメージやんか、あれが全部浮いてきたらダメだからワンバン投げる練習もしておかないと」

清家捕手から見た堀越投手とは…。

東北福祉大学3年生 清家優一捕手:
「けっこう不器用なんですけれど。自分の中でも球速だけじゃ抑えられないということは分かっているので、変化球のキレとかコントロールだとかそういうところに重点を置いてやっています」

清家優一捕手

東北福祉大学 堀越啓太投手:
「ちょっとずつチームに貢献したいなって気持ちが強くなってきているんじゃないかなって思います。先発をしたいって気持ちがあるので。勝たせられるピッチャーになりたいって思っているんで。そういった面では先発を目指していきたいなっていうのが自分の中にはあります」

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