夏の高校野球宮崎県大会を前に、注目校を紹介しています。
今回は、飯野高校と高城高校の連合チームに注目します。
選手たちはもちろん、チームには特別な思いで夏を迎える一人のマネージャーがいます。
それぞれの大会にかける思いを取材しました。
あわせて10人の連合チーム
連合チームとして夏の高校野球県大会に出場する飯野高校と高城高校。
選手は飯野が6人、高城が4人のあわせて10人で大会出場が決まって、およそ1か月間、週に1回ほど合同練習を行い、チーム作りに励んできました。
チームの注目は、飯野・高城コンビのバッテリー。学校が違う2人はバッテリーを組んで1か月ほどですが、信頼関係はバッチリです。
(高城 木下智稀投手・3年)
「祐暉がリードしてくれるので、それに自分が信じて投げている」
(飯野 小野祐暉選手・2年)
「智稀が言ったように打たせて取るピッチングをして、守備の仲間を信じて打たせて取る」
両校ともに部員不足の中、選手たちは連合チームとして大会に出場できる喜びを感じています。
(高城 木下智稀投手・3年)
「(高校)最後の大会に出られないと思っていたが、飯野高校と合同(チーム)ができて最高の夏にしたいと思っている」
約1年半 一人で野球部を守ってきたマネージャー
そして、大会の出場を喜んでいるのは選手だけではありません。
(飯野 伊藤梨亜菜マネージャー・3年)
「拭いた。一回拭いた。一回拭いてこれだからもう一回拭きたいんだけど」
選手たちの練習をサポートしているのは、飯野高校の3年生でマネージャーの伊藤梨亜菜さん。
飲み物を用意したり、球拾いをしたり、こうしたマネージャーとしての仕事に伊藤さんは人一倍、特別な思いを抱いています。
(飯野 伊藤梨亜菜マネージャー・3年)
「全部楽しくやっています。全部ゼロから始めたので周りの人よりも知識がなかったし、先輩たちが特に何か教えてくれたというのはなかったので、全部イチから1年生の時に考えて」
高校入学後、野球に興味を持ちマネージャーになった伊藤さんでしたが、その年の夏の大会で選手が全員引退。
翌年も新入部員は入らず、チームは存続の危機に陥りました。しかし、伊藤さんはチームに残ることを決意。
およそ1年半、部室や備品の管理を続け、時に部活動の紹介も行うなど、一人で野球部を守ってきました。
(飯野 伊藤梨亜菜マネージャー・3年)
「これからどうしていくかというところで、監督とお話をして、できれば、毎週、部室に来て、換気をしたり、何が足りないとか、何が余っているとかも監督とお話をしたりして整えていきました」
仲間と一緒に活動できる嬉しさ
そして、今年、ようやく選手が集まり野球部の活動が再開!
連合チームとして大会に出場することも叶い、伊藤さんは仲間と一緒に活動できる嬉しさをかみしめています。
(飯野 伊藤梨亜菜マネージャー・3年)
「去年、すごく悔しい思いをしたので、その分、みんなが集まってくれてすごくうれしかったし、練習中の必死な姿もそうだし、休憩中の笑顔もそうだし、マネージャーにできることはすごく限られていると思うが、自分ができる精一杯のことをしたいなと思っている」
(飯野 上村礼恩選手・1年)
「元々部員が少ないから、マネージャーが裏で頑張ってくれるとすごくありがたい」
後輩たちへバトンを渡せたと思えるような夏にしたい
連合チームを率いる飯野の永井孝幸監督。
選手たちに試合で野球の楽しさを味わってほしいと願っています。
(飯野・高城連合チーム 永井孝幸監督)
「やっぱり野球は9人そろってやるスポーツで、楽しいな、野球っていいよね、という思いで夏に全力でぶつかってほしい」
仲間と迎える、高校最後の夏。
野球部を守ってきた伊藤さんの思いは…
(飯野 伊藤梨亜菜マネージャー・3年)
「野球をやってよかったと思った夏にしたいです。3年間、野球をしていたといっても、去年1年間、空白の時間があったので、その時間も野球部にいてよかった、ちゃんと残れて、後輩たちへバトンを渡せたと思えるような夏にしたい」
全力で野球に青春を捧げる伊藤さんや飯野・高城の選手たち。
それぞれの思いを胸に特別な夏を迎えます。
(全員)「飯野高校・高城高校、頑張るぞ!おー!」
飯野・高城連合チームは大会3日目に日向工業と対戦します。
※MRTテレビ「Check!」7月5日(金)放送分から
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。