4月の衆院東京15区補欠選挙を巡る政治団体「つばさの党」による選挙妨害事件で、警視庁捜査2課は7日、当選した立憲民主党の酒井菜摘氏の選挙運動も妨害したとして、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで、党代表の黒川敦彦容疑者(45)=埼玉県朝霞市=ら3人を再逮捕した。

◆SNSで場所割り出して「カーチェイス」か

衆院東京15区補選の期間中の4月、街頭演説をする根本良輔容疑者(左)と黒川敦彦容疑者

 他に再逮捕したのは、同党から補選に立候補して最下位で落選した党幹事長の根本良輔(29)、党幹部の杉田勇人(39)=いずれも東京都練馬区=の両容疑者。3人は、無所属新人の乙武洋匡氏陣営の街頭演説を妨害したとして逮捕されており、東京地検は7日、同法違反罪で起訴した。  再逮捕容疑では、共謀して4月17日夕、東京都江東区内で酒井氏の選挙カーを車で約20分にわたって追いかけるなどし、選挙活動を妨害したとされる。黒川容疑者と根本容疑者は同23日夕、江東区内で酒井氏の街頭演説に乗り込み、拡声器で騒ぐなどして演説続行を断念させたとされる。  捜査関係者によると、つばさの党は補選期間中、複数陣営の街頭演説に乗り込んで妨害を繰り返したほか、「カーチェイス」と称して他陣営の選挙カーを車で追跡。少なくとも演説妨害を5回、選挙カーを追いかける妨害を10回確認しているという。交流サイト(SNS)で他陣営の情報を募り、街頭演説や選挙カーの場所を特定していたとみられる。  黒川容疑者は勾留中だが、つばさの党関係者によると、7月7日投開票の東京都知事選へ立候補する意向を示しているという。 

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