1人の女性が生涯で出産する子どもの数を示す合計特殊出生率。去年は1.20となり、過去最低を更新しました。都道府県別でみると、最も低い東京都では、前の年から0.05ポイント下がって0.99となり、全国で初めて「1」を下回っています。

■出生率1.20で過去最低 東京都は本気度必須の“婚活アプリ”で結婚を後押し

井上貴博キャスター:
より少子化が進んでいくことが考えられる中、自治体として結婚を後押しできないかということで、東京都が2024年の夏ごろに“婚活アプリ”をスタートさせるということです。

価値観診断テストなどをもとに、AIが婚活支援を行うというものです。対象は、都内在住・在勤・在学の結婚を希望する18歳以上の独身だということです。

民間のマッチングアプリが多種多様にある中で、本当に税金を使うべきなのかという批判もあるとは思います。

東京都の“婚活アプリ”は本気度が必須だということです。入会前に“婚活のプロ”とオンライン面談をして、意欲や本気度を示します。

面談を通った後の登録には、▼本人確認書類(マイナンバーカードやパスポートなど)、▼収入の証明(源泉徴収票など)、▼自治体発行の独身証明書、▼誓約書への署名が必要だということです。

民間のアプリではトラブルに発展する場合もありますので、徹底的に本気度を調べるということでしょうか。

ホラン千秋キャスター:
日本では、「出産する前に結婚したほうがいい」と考えている方が多いというデータもありますから、まずは結婚を後押し…良い相手がいれば結婚したいと思っている人も多いというデータもあるので、自治体がやっているなら「やってみよう」と思う人もいるかもしれません。

井上貴博キャスター:
アプリに税金を使うのであれば、「結婚したい」と思える環境整備をすべきなのではないかという声もあります。

「独身証明書」は1990年代に国際結婚が増えたときに重婚を防ぐ目的で、独身を証明しようと発行されたものですが、今は“婚活”にも使われるということになります。

明治安田生命が行ったアンケートで、2023年10月までの1年以内に結婚した夫婦に「出会いのきっかけ」を聞いたところ、▼25.0%がマッチングアプリ、▼25.0%が職場の同僚・先輩・後輩、▼12.5%が友人・知人の紹介、▼9.4%が学校の同級生・先輩・後輩、▼7.3%が婚活パーティー・イベントということで、マッチングアプリで出会って結婚する人が増えているようです。

東京都の取り組みはほかの自治体に広がっていくかもしれません。

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