今年、イギリスで開かれたマーマレードの世界大会で、鹿児島で作られたマーマレードが金賞に輝きました。使われているのは、本来廃棄される予定の規格外のサワーポメロ。食品ロスをなくしたいと取り組む女性を取材しました。

きらきらと黄色に輝くジャム。日置市産のサワーポメロがふんだんに使われたマーマレードです。マーマレードはジャムの中でも柑橘の実や皮を使ったものです。
今年、イギリスで開催された世界大会で、30か国以上から集まったおよそ3000点の中から金賞に選ばれました。

世界が認めるマーマレードは、日置市伊集院町の生花店の片隅にある小さな菓子店から生まれました。2018年にオープンした「おかしもぜ」。主に、季節の果物を使ったジャムを販売しています。

(窪田さん)「地元のサワーポメロを使ったので、世界の人にサワーポメロが広まればいいなくらいの気持ちだったので、まさか金賞に選ばれるなんて」

代表の窪田和代さんが1人できりもりしていて、1日に作れるのは多くても60個程度。大会の審査は、出品者の情報を隠し、香りや味などを審査するブラインド方式で行われるため、店の大きさや知名度は関係なく、出来栄えだけで評価されました。

(窪田さん)「サワーポメロがメイン。みなさんから捨てるものをいただいている」

使っている日置市産のサワーポメロは、味は良いものの、皮に傷などがあり、店に並ばないものです。日置市を含むJAさつま日置管内では、昨年度出荷されたサワーポメロ40トンのうち、2割が規格外でした。

28歳まで東京でケーキ職人をしていた窪田さん。食材を最後まで大切に出来る方法を模索してきました。

(窪田さん)「ケーキ屋で働いていたときに、売れ残ったものは普通に捨てられていた。ずっとおかしいと思っていて、いきついたのがジャム。加工すれば見た目が悪いのも扱える」

その後、フランスで1年間ジャム作りを学び、日置市で店をオープンさせました。マーマレード作りでは、実のまわりの白い部分や種まで余すことなく使います。

(窪田さん)「捨ててしまう部分だが、(含まれている)ペクチンというのがジャムにとろみを出すために良い役割をしてくれる。捨てるにはもったいない」

サワーポメロの良さを引き立てるため、1年ほどかけて試行錯誤しました。

(窪田さん)「ふつうの柑橘よりも味が淡白で繊細。ユズを組み合わせて作った」

アクセントのユズや砂糖を加えて煮詰めたあとは、余熱でゆっくりと味をなじませ、2日かけてようやく完成します。

(記者)「いただきます。果肉感がすごいです。甘酸っぱさと上品なほろ苦さが絶妙」

マーマレードを通して食材の魅力を伝え、食品ロスを減らすきっかけになればと考えています。

(窪田さん)「道の駅とかで、少し形が悪いけれど自分でジャムを作ってみようかなと思うきっかけになれば。使い方次第で食べられる部分があることを発信していきたい」

捨てられるはずのサワーポメロが、世界が認めるマーマレードに。窪田さんの挑戦は続きます。

▼イギリスでの授賞式参加のためお店は現在お休みで、5月上旬から再開予定。生花店の店頭とオンラインショップで販売。

▼金賞受賞のサワーポメロのマーマレードは、1個650円。5月下旬まで販売。

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