鹿児島県の阿久根市で、国の特別天然記念物に指定されているコウノトリが確認されました。
”幸せを運ぶ鳥”と言われるコウノトリ。その恩恵にあずかりたいと、地元住民からは喜びの声が聞かれました。

「すごい、コウノトリだ」

阿久根市鶴川内の休耕田に1羽の鳥が現れました。黒い大きなくちばしと白い体、羽のうしろは黒色です。
去年10月に霧島市や肝付町で目撃が相次いだ”幸せを運ぶ鳥”コウノトリと特徴が一致します。

(近くの住民)「珍しいですよね、初めて見ました」

通りかかった郵便局員もバイクを停めて観察します。

(郵便局員)「初めて見た。1羽だけなのかな」

騒ぎに気付いた近くの小学校の児童も集まってきました。

(先生や子どもたち)「初めて見た、いいことがある」

子どもたちを気にすることなく、鳥は農道を横切ったりエサを探す素振りで悠々と歩きます。そのうしろを追う1台の車。車内から望遠カメラで撮影していました。

(野鳥カメラマン)「コウノトリですね、コウノトリ。足輪をつけているから日本国内で繁殖したコウノトリですよね」

本当にコウノトリなのか?生態に詳しい兵庫県立コウノトリの郷公園の担当者に確認すると…。

(兵庫県立コウノトリの郷公園 西田和佳奈さん)「コウノトリですね。特徴的なのは黒いくちばしと赤い足。目の回りが赤く、体の大きさは約1メートルを超える大きな鳥」

コウノトリは、巣をつくるマツの木の減少などにより1971年に国内で絶滅。その後、ロシアから譲り受けたものを繁殖させ、去年は12の県の49か所で野生のコウノトリ364羽が確認されています。

国の特別天然記念物で、自治体は繁殖・保護などを目的に1羽ずつ足輪をつけて個体を識別していて、阿久根市に降り立った1羽にも確認できます。

(兵庫県立コウノトリの郷公園 西田和佳奈さん)「コウノトリの仲間でシュバシコウといって、ヨーロッパの鳥が赤ちゃんを運んでくるコウノトリで、『幸せを運ぶ鳥』と言われている」

(小学生)
「人生で一度しか見られないかもしれないから、今のうちに見とかないと」
「いっぱい幸せなことがあればいいな」

(近くの住民)「鶴川内地区に幸せを運んでくれるのではと、期待がもてる」

コウノトリの郷公園は、目撃したら足輪に記された番号を写真に撮って情報を寄せてほしいと呼びかけています。(電話0796-23-5666)

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