日本の南海上にある台風1号は、31日金曜日に伊豆諸島に近づき、関東地方でも金曜日は風が強まるおそれがあります。
 1日土曜日には、東海上で温帯低気圧に変わるでしょう。
 北海道への直接の影響はないですが、週末は太平洋側の海はうねりが入るおそれがあります。

 これから台風など大雨シーズンに入りますが、線状降水帯の予測の新しい運用が今週から始まりました。
 10年前、2014年8月の広島、住宅街で大規模な土砂災害が発生し、74人もの方が犠牲になりました。
 その翌月9月には、札幌でも大雨が発生し、望月寒川が氾濫。北海道で初めて大雨の特別警報が発表されました。
 
 そして、2015年9月には茨城県で鬼怒川が決壊し、町全体が水没、甚大な被害が出ました。
 そのときの雨雲の様子ですが、活発な雨雲が線状に連なって同じところに流れ込み続ける様子が分かります。

 ■線状降水帯発生のメカニズム
 暖かく湿った空気が流れ込んで雨雲が発達。それが上空の風に流されます。風向きが変わらないと、同じところで次々に雨雲が 発達し、線状に列ができます。これが線状降水帯と言われ、集中豪雨が発生します。

 ■線状降水帯『予測情報』 
 線状降水帯が発生する半日前から、予測情報が出ます。これまでは北海道地方という区分、北海道のどこかで発生するという発表の仕方でしたが、予測精度が向上したため、道内7地方に分けて発表できるようになりました。

 ■『予測情報』が発表されたら
 半日の猶予があるので、まずは非常食など防災グッズ、そして避難所の確認もしておきましょう。そして、雨が強まりだしたら、積極的に情報を入手してください。「キキクル」と検索すれば、スマホの位置情報と連動して、自分が今いる場所に危険が迫っていないかすぐに確認できます。
 そして避難に間に合わなかった場合は垂直避難です。なるべく高いところで、崖などから離れた部屋で待機しましょう。

 ■大雨の警戒レベルは5段階
 大雨には5段階の警戒レベルがあり、線状降水帯の半日前の予測はレベル2相当ですが、レベル3になると警報、レベル4は土砂災害警戒情報などが出るほど危険が迫ります。

 レベル5は災害が発生している可能性が高いため、レベル4までに避難を完了しましょう。
 2016年には、北海道に台風が5つも接近、または上陸しました。
 地球温暖化で海水温が高くなれば、雨雲も発達しやすく、台風も勢力を維持したまま北海道に近づくので、本州に限った話ではありません。明日は我が身と思って、対策をしましょう。

■これからの天気
 29日の道内は上空の寒気の影響で、道内寒くなりました。これからは寒気だけでなく雨雲もやってきます。
 今後の雨の予想を見ると、今夜9時以降日本海側から雨が降り出し、日付が変わるころには、札幌でも雨が降るでしょう。
 日付が変わると弱まりながら東へ進むため、大雨になることはありません。

 ■30日の天気と気温
 30日も日ざしは少なく、日中も一部で雨が降ります。
 最低気温は今朝とほぼ同じ。最高気温は29日より3度ほど高いですが、紋別は9度と1ケタ、札幌も17度で平年より低いでしょう。

 30日の時間ごとの天気。
 道央・道南からです。浦河は未明に、小樽や函館などは明け方まで雨が降りますが、昼頃から各地で薄日が差すでしょう。午後は札幌や千歳周辺で風が強まりますが、日中の寒さは少し緩みそうです。

 道北・空知です。旭川や留萌で通勤通学まで弱い雨が残るでしょう。午後はしだいに晴れてくる見込みです。最高気温は平年より5度前後低く、旭川は15度。あすも上着が必要です。

 道東・オホーツク海側です。明け方まで広く雨、北見では昼頃も通り雨があるでしょう。朝の気温は中標津で4度。霜に注意してください。日中もオホーツク海側を中心に寒さが続きます。

 週間予報。
 日本海側とオホーツク海側からです。週末は日差しが戻って、札幌でも気温が20度前後まで上がります。土曜日運動会の学校も多いですが、運動会日和となりそうですね。来週は天気の大きな崩れはなく平年より高めの気温で経過するでしょう。

 太平洋側です。晴れ間が出ますが、朝晩は霧がかかりやすくなりそうです。車の運転は注意してください。最高気温は20度に届かず、この先も脱ぎ着しやすい服装が必要です。6月スタートの土曜日はよく晴れるでしょう。

 29日(木)午後6時時点の情報です。

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