茨城県高萩市でおととし、酒気帯び運転していた男が時速100キロ以上のスピードで対向車線にはみだし、乗用車と衝突し、親子2人を死亡させた罪に問われている裁判で、水戸地裁は懲役11年の実刑判決を言い渡しました。

北茨城市の会社員・小林翔被告(28)はおととし9月、高萩市で酒気を帯びた状態でワンボックスカーを運転したうえ、時速およそ106キロのスピードで対向車線にはみ出して、乗用車に衝突し、親子2人を死亡させた罪に問われています。

きょうの判決で水戸地裁は「運転の態様は無謀かつ危険で、生じた結果は取り返しのつかない重大なもの」と指摘。そのうえで「草野球の試合に間に合わせるためという身勝手な理由で運転を始め、速度に全く意を払わず、交通安全に対する意識に欠けた態度は無責任」などとして、検察側の懲役14年の求刑に対し懲役11年の実刑判決を言い渡しました。

判決後、取材に応じた遺族の小原保幸さん(57)は小林被告について、「万が一事故を起こしたらどうなってしまうかということに、想像力を働かせてないところが一番問題だと思う」と述べました。

さらに、刑期を終えたら飲酒運転の撲滅活動や交通安全の啓発活動に取り組んでほしいとしたうえで、「実体験をもっている人が訴えることで1件でも事故が減ってほしい」と訴えました。

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