新潟県の糸魚川警察署が速度を取り締まるための可搬式オービスによく似た装置を作りました。製作費用は実質0円。県内での運用は初めてだということです。

糸魚川市の小学校近くの市道。警察官が速度違反の取り締まりを行っている…ように見えますが、

実は…
【記者リポート】「現在速度違反の取締を行っていますが、実はこの装置、警察官が手作りで作ったダミー装置なんです」

車の速度違反を取り締まる可搬式速度違反自動取り締まり装置、「可搬式オービス」。

本来およそ800万円する装置ですが、ことし4月、糸魚川警察署の署員が手作りでダミーの装置を作りました。

制作費はなんと0円。

よ~く見ると…
装置は厚紙でできています。署内にあった厚紙やプラスチック性のファイルを入れるボックスなどの備品でつくったのです。

【ダミーを製作した糸魚川警察署 宮﨑浩輔 巡査部長】「こだわったところはカメラのレンズですね。インターネットのフリー素材を活用して、よりリアルに見せようと…」

可搬式オービスを巡っては去年全国で47番目に県内に導入。現在、県警が2台所有していて県内各地で使われています。

糸魚川警察署がことし5月にダミー装置を通学路に設置し検証したところ、設置した道路を通る車の平均速度が5キロ低下するなどの効果が出たということです。

発案した糸魚川警察署の柳昭平 交通課長は…
【糸魚川警察署 柳昭平 交通課長】「(可搬オービスは)県内各所で運用するものですから、糸魚川管内の運用回数もある程度限られてくる。ダミーも併用することによって速度抑制ひいては事故防止につながると思った」

県内では、23日までに交通事故で26人が死亡していて、去年の同じ時期を7人上回っています。

警察は今後生活道路や通学路で本物の装置と手作りの装置を合わせて使い、交通事故を減らしていきたいとしています。

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