新潟大学医歯学総合病院は24日、内視鏡検査の再検査が推奨されていたにも関わらず、再検査が行われなかったために、病変の進行が発覚した医療事故が発生したと発表しました。

病院によりますと、2019年11月、60代の男性患者が咽頭部の治療を行う前の検査として上部消化管の内視鏡検査を実施。その際、食道に腫瘤が見つかったことから、咽頭部の治療が一段落した後に内視鏡検査を再度行うよう報告書で推奨していたということです。しかし、再検査は行われませんでした。
その後、今年1月に咽頭部の治療について経過を確認するためにCT検査を行ったところ、食道壁の肥厚が判明。内視鏡検査で食道の腫瘤が進行した形で見つかりました。男性は手術などの治療が必要になったということです。
その後の医療安全管理委員会が調査を行ったところ、内視鏡検査の再検査を推奨されていたものの、咽頭部の治療に専念していて再検査を失念したという経緯が確認したということです。
病院側は発覚後、患者と家族にすみやかに経緯を説明し謝罪。患者は現在も治療を続けているということです。
病院では現在、予期しない重要な所見が見つかった場合には、その後治療等が行われたかを確認し、もし治療等が行われていなければ、治療等を督促する仕組みが構築されているとしています。
病院は「患者さま並びにご家族の皆様に大きな不安と苦痛を与えてしまい、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます」とコメントしています。

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