21日午前、東京練馬区で「子どもが車の窓に首を挟まれ抜けない」とミニバンを運転する30代の母親から119番通報がありました。

警視庁によりますと、車に乗っていた2歳の女の子が窓に挟まれたということです。

(目撃者)
「お母さんはちょっと取り乱していました。『挟まっちゃった、どうしよう、どうしよう』とうろたえている感じでした。すぐ来てましたけどね救急も」

女の子は病院に運ばれましたが、約1時間後に死亡が確認されました。当時、車内は母親と女の子の2人きり。女の子は後部座席の右側にすわっていたとみられます。母親は「チャイルドシートのベルトをしめずに娘を乗せた」と捜査関係者に説明していることもわかりました。

さらに、当時の状況について母親は「運転席のスイッチを操作してオートで後部座席の窓を閉めた。しばらく走ると娘が静かになったので、確認したら首が窓に挟まっていた」という趣旨の説明もしているということです。

「ゴボウ」や「大根」も簡単に切れるほどの力

この事故を受けて母親の皆さんは…

(2歳児の母親)
「びっくりしました。より安全に改めて気をつけていかないといけないと思った」
「首が締まるって思ったことがなかったので、かわいそうだなと思ったのと、自分にも起こりうるのかなと思った」 
「この子もすごくチャイルドシートを嫌がるので、すごく泣かれた時とか、もしかしたら自分もちゃんと乗せない場合があるかも。人ごととは思えない」

2017年に行われたJAFの実験。パワーウインドウの閉まる力を調べたものです。ミニバンではごぼうが、簡単に切れました。

そして、軽乗用車の窓に差し込んだ大根も…簡単に切れました。

では、閉まる際に何キロくらいの力がかかっているものなのか?

(JAF 愛知支部 水野彩さん)
「JAFの実験では、メーカーにもよるが、20~30キロの力で窓が閉まる」

Q小さい子どもだと抑えられない?
「男性でもギリギリ片手で、女性だと両手でギリギリ抑えられる力」

JAF愛知支部によると、メーカーや車種によっては窓の挟み込み防止機能がついているものもあるということですが、全部の座席についているとは限らないので、注意してほしいとのことです。

(JAF 愛知支部 水野彩さん)
「パワーウインドウで閉める時は、必ず何か物が挟まっていないかを確認する。子どもが乗っているときは一言『今から窓を閉めるよ』と言うといいかと思う」

消費者庁も窓を閉める際には、子どもの顔や手が出ていないか大人が近くで確認しながら操作するよう呼び掛けています。また、窓をロックする機能の活用も促しています。

警視庁は、母親のミニバンのパワーウインドウに挟み込み防止機能がついていたかなど事故の詳しいいきさつを調べています。

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