◆加害者を知っていながら野放しに
中村さんと長渡さんは「スマイルアップは加害者を知っているのに警察に情報提供せず野放しにしている。子どもが安心安全に暮らせる社会になるよう捜査してほしい」と話した。赤坂署刑事課長代理は「被害者がわからないと捜査できない。被害者を見つけてください」と応じたという。赤坂署に性加害の捜査を求める要望書を提出した中村一也さん(左)と長渡康二さん=東京都港区で
長渡さんは「現場の判断だけでは捜査はできないのだなと感じた。自分の知る加害者の元マネジャーが、元ジュニアの身体を触っているのを見たことがある。他の元ジュニアたちとのネットワークの中で被害者を見つけたい」と話した。 要望書は、アイドルグループ「忍者」の元メンバー志賀泰伸さん(55)との連名。加害者の元社員2人が存命であることが判明しているとしている。 元社員2人の性加害は、3月放送の英BBC放送のインタビューで、スマイルアップの東山紀之社長が認めた。同社は公式サイトでも「本事象を認識している」と公表している。◆小学生も性加害事件の時効撤廃に関心
スマイルアップから多くのタレントが移籍した新会社「スタートエンターテインメント」で最高マーケティング責任者(CMO)を務める元「V6」の井ノ原快彦さんは、子どもの育成やマネジメントを担うアネックス(旧ジャニーズアイランド)社長でもある。中村さんは「スタートエンターテインメントもスマイルアップもこのままでいいのか。井ノ原氏は会見で『子どもたちが見てます』と話していたが、同じことを言いたい。今、子どもたちが見ていますよと」と訴えた。 中村さんと長渡さんは、性加害事件の時効撤廃を求める市民団体「ワニズアクション」のメンバー。イベントに小学6年の女児も参加してくれたといい、「子どもにまでこのことを考えさせてしまい申し訳ないと思ったが、いろんな人が関心を持ってくれている。メディアはしっかり報じてほしい」と強調した。 中村さんらは、スマイルアップにも要望書を送付。赤坂署への情報提供と、被害者への誹謗(ひぼう)中傷をやめるよう求めるメッセージの公表などを求めている。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。