鮮魚コーナーに並んでいるようなホタルイカ…。
いいえ、実はガラスでできているんです。
この作品が今SNSで話題を集めていて、販売開始からわずか30分で売り切れました。制作したのは「カワイイ」を追及する富山市在住のガラス作家です。
富山湾に春の訪れを告げるホタルイカ…。このホタルイカを模した作品が注目を集めています。
用意していた20個が30分で完売!
これは4月23日にXに投稿された画像です。つやつやとした質感とかわいいフォルムがたまらないこの作品、どちらもガラスでつくられています。
コメント欄には…。
「めちゃ可愛い!」
「ほしい!」
「初めてガラスを美味しそうと思ってしまった…」
この投稿には2.7万の「いいね」がつきました。
数日後、富山市の「富山ガラス工房」で販売されると、用意していた20個がわずか30分で完売。
バッと売り切れて、びっくり!
作品をつくったのが、富山市在住のガラス作家勝木竜二さん(35)です。
ガラス作家 勝木竜二さん:「こんだけバッと売り切れたりするとは思ってなかったので、びっくりしています」
普段から小さな生き物を主な題材にしている勝木さん。3年前の春、富山ゆかりのテーマでなにか制作したいと目をつけたのが、旬のホタルイカでした…。
ガラス作家 勝木竜二さん:「ホタルイカ自体、かわいいものじゃない。若干グロテスクな部分もあるので、それをかわいらしくデフォルメしてつくりたいなと…」
“かわいさ”を追求するこだわりとは?
どうしたら“かわいさ”を表現できるのか…。
「胴体」と「足」のバランスや「丸み」など2か月間の試行錯誤を繰り返しました。
なかでも「目」はかわいさを大きく左右します。
ガラス作家 勝木竜二さん:「この辺がガラスの黒とか白の棒なんで…。先端だけ線香花火みたいな感じで、玉状に焼いて、ぴちゅっと付ける感じです。ズレると変わってくるので、手はプルプルします」
繊細な表現を実現するため、家庭用の工具やバターナイフも活用しています。
こだわりは、色あいにも…。
ガラス作家 勝木竜二さん:「これは色のガラスの粉なんですよ。ちょっと、黄色っぽいオレンジっぽい色で表面につけて、生っぽい感じを出しているんです」
実は「生」と「ボイル」以外に平らにつぶした「干し」ホタルイカも試しましたが…。
記者:「干したやつは並ばない?」
ガラス作家 勝木竜二さん:「今のところ考えていないですけど、かわいらしさはあんまりないんで」
ただ、オーダーがあれば干しホタルイカも制作するということです。これだけホタルイカに向き合っている勝木さんですが…。
ガラス作家 勝木竜二さん:「僕自身、食べられないんですよ。イカがアレルギーで食べられない…」
つくるのと食べるのは別なようです。
勝木さんのガラスのホタルイカは18日午前9時から「富山ガラス工房」で数量限定で販売されます。
ガラス作家 勝木竜二さん:「オーナメントとして置いて飾っていただくのもいいでしょうし、食卓に箸置きみたいな感じで使っていただくのもいいかなと思ってます」
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