約100年ぶりに行われている青森県の弘前城・世紀の大改修。崩壊する恐れがある石垣を解体して修理する工事が2014年度から行われています。今年度は、解体した石垣の積み直しを完成させる計画で、13日から作業が始まりました。

開始から10年以上経つ、弘前城の世紀の大改修。今年度の作業は解体して保管していた石を現場に運び込むことから始まりました。

竹島紀博記者
「こちらは、もともと石垣使われていたものですが、一直線に亀裂が入っていて強度不足で積み直しには使えないとなりました」

弘前城は国の重要文化財のため、石垣を解体する前の状態に戻すことが原則で、もともと使っていた石が強度不足の場合は新しく石を削りだして使うことになります。

ミリ単位で調整し、ほぼ同じ形に仕上げるため、この石1つを仕上げるのに必要な時間は1週間以上。こうして1から作り直す石は、工事全体で約50個にのぼります。

弘前市 弘前城整備活用推進室 関 剣太郎さん
「地震が多くなって、他の城でも石垣が被害を受けるところもある。耐震には十分配慮した計画でやってきたので、いままで以上に長くいい形を保っていければ」

弘前城の石垣の積み直しは現在、全体の4分の3が終わっていて、6月から積む作業を再開し、今年度中に終える予定です。

その後、基礎の耐震工事をしたあと、2026年度に天守をもとの場所へ戻す計画です。

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