普段は北極や南極、その周辺でしか見ることのできない「オーロラ」。太陽の表面で起こる大規模な爆発現象「太陽フレア」の影響で、青森県内をはじめ京都や兵庫、愛知など国内の広い範囲で観測されました。

赤みががった夜空。その下に見えるのは、岩木山です。11日の午後11時から12日未明にかけて弘前市で撮影されました。

撮影した人は「生きているうちにオーロラを生で見られるとは。しかも青森で」と、神秘的な瞬間を捉えた時の感想を教えてくれました。

岩木山の麓で天文台を併設して、満天の星空を楽しめる宿泊施設で撮影された画像。11日は、ISS=国際宇宙ステーションが青森県の上空を通過する日で、宿泊客など7~8人で空を観察していました。

職員の山下諄さんはオーロラが見られるかも…、という情報は知っていましたが、撮影した写真をみて驚いたといいます。

星と森のロマントピア天文台「銀河」職員 山下諄さん
「北海道では見れるかもしれませんという形で、正直青森でちょっと見られないんじゃないかなと思ってたので、実際写ってかなり驚きましたね」

八戸市鮫町で撮影されたオーロラの画像。撮影したのは、市内に住む田端 健さんです。八戸市に拠点を置く八戸天文同好会に55年所属、八戸市児童科学館で子どもたちに天体について教える講師も務めています。

田端 健さん
「東北でもかつてオーロラが見えたという話を聞いてもしかしてこの辺でも見えるのかなと思ってきてみた」

見晴らしのいい高台にきてみるとオーロラは見えませんでしたが、カメラの画面をのぞくと、オーロラがうっすらと赤く映っていました。

田端 健さん
「まさかこんなに映るとは思っていなかった。一生の間に1回は見てみたいと思っていた実物を。チャンスはめったにないですから、次いつまた撮れるかわからないが、ひとつの思い出です」

普段は見られない場所でオーロラが観測されたわけ―。
情報通信研究機構によりますと、太陽の表面で起きる爆発現象『太陽フレア』の影響によるものと見られています。

夜空を神秘的に彩る一方で、太陽フレアによって発生した「磁気嵐」で、今後数日は人工衛星に障害を与えたり、GPSの精度が落ちたりなどの影響に注意が必要です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。