世界遺産の古墳を気球から眺めるという計画。堺市長は「万博期間中に始めたい」としています。
11月末、堺市で行われた百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録5周年を記念したイベント。その中で、仁徳天皇陵と伝えられる「大山古墳」について。
(愛知学院大学 加藤一郎教授)「大きすぎて、(大山古墳の)全体像が体感できない。そういう意味では今、ちょっと難航してしまっている。気球事業への期待っていうのは高いんじゃないかなと」
古墳を上空から眺めるという気球事業の計画が決まったのは約5年前。大阪府と堺市は2020年の運行を目指しましたが、新型コロナの影響などで調整が遅れました。
去年4月、ようやく大量のヘリウムガスを充てんし、いよいよ運行開始のはずでしたが…ガスが気球の外に漏れ、しぼんでいることが確認されたのです。その原因は特定できず、現在も開始のめどは立っていません。MBSの取材に対し、永藤市長は、
(堺市 永藤英機市長)「万博がもう来年の4月13日に迫っておりまして、できれば(万博)期間中に何とか運行できないかなっていうことは、私たちも今、願いとして持っています」
しかし、課題は膨らむ『費用』です。運行はあくまで民間事業で、事業者は安全対策として機材をイギリス製のものからフランス製に買い換える必要があります。
(ガス気球を運行する事業者 樋口正輝さん)「このフランスの機材っていうのがものすごい上がってるんですね。多分1.5倍とかにはなってるんですよ、当時から比べると」
気球の経済効果に期待が膨らんでいた市議会からはこんな声も。
(堺市 渕上猛志市議)「費用を一旦堺市が拠出する。これしか方法がないと思います。実現の方法は。市長、本当にゆっくりしてると、チャンスは逃げてしまいますよ。腹をくくったらどうでしょうか」
(堺市 永藤英機市長)「常に今(事業者と)連携を取りながら協議を進めております。私としては何としても、この堺市で気球事業を行いたいと。そのために、堺市の側面的にサポートしながら進めております」
大阪の世界遺産をさらにアピールすることができるのか。万博の開催まで約4か月です。
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