米大統領選の投票が5日始まった。ニューヨーク市マンハッタンの投票所で5日撮影。(2024年 ロイター/Andrew Kelly)
米大統領選の投票が5日始まった。共和党候補のトランプ前大統領に対する2度の暗殺未遂、バイデン大統領の突然の撤退とハリス副大統領の民主党候補指名など、異例の経過をたどった選挙戦は最後まで接戦が続き、勝敗予想が難しい状況になっている。
トランプ陣営は4年前と同様に、何百万もの票が集計されていなくても投票日の夜に勝利宣言をする可能性を示唆している。また敗北するとしたら広範な不正行為の結果だと繰り返し主張している。激戦州での差が予想通り僅差となれば、勝者が判明するまで何日もかかる可能性がある。
今回の大統領選はどちらの候補が勝利しても歴史的なイベントとなる。ハリス氏が選ばれれば、女性、黒人女性、南アジア系として初の大統領が誕生する。一方、トランプ氏が返り咲けば、2度弾劾された唯一の大統領かつ有罪判決を受けた初の元大統領となる。また連続しない任期で2度大統領に就任するのは1世紀以上ぶりだ。
選挙戦最終盤の世論調査では、勝敗を左右する可能性が高いアリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシンの7州で接戦を繰り広げていることが示された。
ロイター・イプソスの世論調査では男女の差が大きく、女性の支持ではハリス氏が12%ポイントリードし、男性ではトランプ氏が7ポイントリードしている。
世論調査によると、失業率が低くインフレが落ち着いているにもかかわらず、経済政策が有権者の最大の関心事となっている。
トランプ氏は伝統的に民主党の支持基盤である黒人や中南米系の有権者の間で支持を伸ばしている。一方ハリス氏は、トランプ氏は危険過ぎるとして、リベラルな民主党支持者から無党派層、穏健派共和党支持者まで幅広くアピールしている。
大統領選と共に連邦議会の上下院の議席も争われる。上院は共和党優位の州で複数の議席を守る必要がある民主党に逆風になっている。一方、下院は五分五分の状況だ。
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