米司法省は22日、イランの女性弾圧などを批判してきた在米作家の殺害計画に関わったとして、イラン革命防衛隊の准将を含む4人を起訴したと発表した。司法省は標的となった人物の名前を公表していないが、米メディアはイラン出身の反体制派の女性作家で、人権活動家のマシー・アリネジャドさんと報じている。
発表によると、4人は共謀してニューヨークで暮らす作家の殺害を計画し、東欧の犯罪組織のメンバーに実行を命じたとしている。准将は革命防衛隊で防諜部門を担当し、他の3人もイラン政府とのつながりがある人物で、いずれも拘束はされていないという。
実行部隊の1人は22年7月に作家の自宅近くでライフル銃と弾薬66発を所持していたところを逮捕された。翌年には別の3人が海外で逮捕され、いずれも作家を殺害するために雇われたなどとして起訴された。
今回の発表は、一連の事件で革命防衛隊の関与を初めて示したものだ。ガーランド司法長官は「イランの体制批判をした米市民をだまらせ、殺害しようとした」試みだとした。米政府は革命防衛隊をテロ組織に指定している。
司法省の発表を受けて、アリネジャドさんは米紙ニューヨーク・タイムズに「イランの人々、特に女性たちに声を届ける決意を一層強めた」と語った。【ニューヨーク八田浩輔】
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