ドゥテルテには超法規的殺害承認の疑いが ELOISA LOPEZーREUTERS
<大統領在任期間中に6000人以上の死者を出した「麻薬撲滅戦争」を率いたドゥテルテだが、2025年5月のダバオ市長選に立候補したことを表明した>
フィリピンのドゥテルテ前大統領の政界復帰阻止を、人権団体が呼びかけている。ドゥテルテは10月7日、来年5月の中間選挙で、南部ダバオの市長選への立候補を届け出たと発表。大統領に就任した2016年まで通算7期、20年以上ダバオ市長を務めたドゥテルテは、暴力的な麻薬撲滅戦争で悪名をはせた。
特に問題視されているのが、配下の「暗殺部隊」による麻薬使用者やホームレス児童の超法規的殺害を承認した疑いだ。人道に対する罪の可能性があるとして、国際刑事裁判所の捜査の対象になっている。
フィリピンでは刑事告訴されていても、有罪判決を受けて、抗告が全て棄却されない限り、公職選挙への立候補が法的に認められている。
麻薬戦争の公式死者数は、ドゥテルテの大統領在任期間中だけで計6000人以上。容疑者を堂々と脅迫し、逮捕に抵抗する者は射殺せよと警察に指示したにもかかわらず、本人は超法規的殺害を承認していないと主張し続けている。
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