米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで演説するバイデン大統領=2024年9月16日、AP

 バイデン米大統領が21日の日米豪印の協力枠組み「クアッド」の首脳会合に合わせ、出席する3首脳との個別会談を取材機会がない私邸で開くことになり、米メディアが「透明性を掲げた大統領にふさわしくない」と反発している。来年1月で退任するバイデン氏は「記者会見の頻度が少ない」と批判されてきたが、メディアとの関係は最後までギクシャクしている。

 バイデン氏は「3首脳と築いた個人的関係を誇りに思っている」(カービー大統領補佐官)とされ、地元の東部デラウェア州でクアッドの首脳会合を開くことを決めた。首脳会合や夕食会は出身校、岸田文雄首相らとの個別会談は私邸で、それぞれ開かれる。

 19日のホワイトハウスでの記者会見では、米メディアの記者らが「大統領は報道の自由を支持すると言ってきたではないか」などとして取材機会を要求。しかし、ジャンピエール報道官は「大統領は(私邸では)首脳らとプライベートな時間を過ごしたいとの考えだ。取材機会は他にもある」と述べるにとどめた。【ワシントン秋山信一】

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