アメリカとフィリピンは、南シナ海の安全保障問題をめぐり、フィリピン側による物資の補給活動をアメリカ軍が護衛することなどについて協議しました。南シナ海でフィリピンとの衝突が続く中国に対し、抑止力を強化したい考えです。

アメリカ軍とフィリピン軍は29日、南シナ海の情勢や合同軍事演習の計画などについて協議しました。

フィリピン軍によりますと、南シナ海で行っている駐留拠点への補給活動について、アメリカ軍がフィリピンの補給船団を護衛することなどを検討したということです。

南シナ海では今月に入り、領有権を争う中国とフィリピンの公船が衝突する事態が相次いでいて、フィリピンとしては、アメリカとの連携を強化することで中国への抑止力を強めたい考えです。

フィリピン軍のブラウナー参謀総長は、「まずは自力で対応し、あらゆる選択肢を尽くしたうえで(アメリカへの)支援を求める」としています。

一方、南シナ海で起きた衝突事案をめぐり、日本の遠藤和也駐フィリピン大使が「容認できない事態」などと表明したことについて、現地の中国大使館は29日の声明で、「中国に対する不当な非難を含んでいる」と批判。「日本大使館に抗議する外交文書を出した」と明らかにしています。

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