暗殺未遂事件後、その言動にさらに注目が集まるアメリカのトランプ前大統領は、FRB=連邦準備制度理事会に対し、11月の大統領選挙の前に政策金利を引き下げないようけん制しました。

アメリカのブルームバーグ通信は16日、暗殺未遂事件より前の先月25日にトランプ前大統領にインタビューした内容を報道しました。

トランプ氏は中央銀行にあたるFRBによる政策金利の引き下げについて、「大統領選挙の前にはやるべきではないと分かっていながら、彼らはやるかもしれない」と話しました。

このところ物価上昇の勢いが鈍っていることから、市場では11月の大統領選の前の9月にFRBが利下げを始めるという見方が広がっていますが、トランプ氏の発言は大統領選前の利下げはすべきでないとけん制したものです。

利下げは景気を押し上げる効果があるため、現職のバイデン大統領の選挙活動を後押しすることになる可能性を念頭に置いた発言とみられます。

2026年末に任期を迎えるFRBのパウエル議長については、トランプ氏は自身が大統領に返り咲いた場合でも任期を迎える前には解任しない考えを示しました。

また、現在の為替相場について、「私たちは大きな通貨の問題を抱えている。ドル高、円安・人民元安の問題は非常に重い問題だ」と述べ、ドル高の是正策を検討する考えも示しました。

さらに、自身が政権に返り咲いた場合の財務長官には、アメリカの金融大手、JP・モルガンチェースのダイモンCEOの起用を検討していると明らかにしています。

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