3年前、映画の撮影中にスタッフを小道具の銃で撃ち、死亡させた罪に問われているアメリカの俳優アレック・ボールドウィン氏の裁判で、裁判所は証拠の開示に問題があったなどとして、審理を打ち切りました。

この事件は2021年、アメリカ南部ニューメキシコ州で行われていた映画の撮影現場で、ボールドウィン氏が使用していた小道具の銃から実弾が発射され、撮影監督ら2人が死傷したもので、ボールドウィン氏は過失致死の罪に問われていました。

アメリカメディアによりますと、今月10日に始まった審理の中で、今年3月に事件に関係するとみられる実弾が捜査当局に持ち込まれたものの、関連資料として保管されていなかったことが分かりました。

弁護側は捜査当局による証拠隠滅だと主張し、公訴の棄却を求めました。

一方の検察側は「事件には無関係だった」と主張していましたが、裁判所は12日、「当局は意図的に証拠を開示せず、審理の根本的な公正さが妨げられた」などとして、弁護側の主張を認め、公訴を棄却し、審理を打ち切りました。

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