北大西洋条約機構の式典で演説し、力強さをアピールしたバイデン米大統領=ワシントンで2024年7月9日、ロイター

 バイデン米大統領(81)は9日、ワシントンであった北大西洋条約機構(NATO)設立75周年の記念式典で演説し、「ロシアは勝つことはない。ウクライナが勝つのだ」と訴えた。バイデン氏には高齢を理由に11月の米大統領選からの撤退を求める声が上がっているが、この日は声に張りがあり、言葉に詰まる場面もほぼなかった。

 バイデン氏は6月下旬にあったトランプ前大統領(78)との討論会で精彩を欠いて以降、各地で遊説したり、テレビやラジオのインタビューに応じたりして、高齢不安の払拭(ふっしょく)を図ってきた。

 9~11日のNATO首脳会議の一連の行事でも、活力がある姿を見せ、国際社会での指導力をアピールする狙いがある。9日の演説は無難に乗り切った格好で、焦点は11日の記者会見に移る。【ワシントン松井聡】

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