11日、モスクワのクレムリンで、ベラルーシのルカシェンコ大統領(左)と会談するロシアのプーチン大統領(ロシア大統領府提供・タス=共同)

ロシアのプーチン大統領は11日、露軍がウクライナの電力インフラを標的とした攻撃を激化させていることについて、ウクライナ軍による露国内インフラへの攻撃に対する「報復」だと主張した。また、スイスが6月に開催するウクライナ主導の和平案「平和の公式」を話し合う国際会合に「ロシアは招待されていない」と明らかにした。

首都モスクワで行われたベラルーシのルカシェンコ大統領との会談での発言を露大統領府が発表した。

プーチン氏はウクライナの電力インフラへの攻撃について、電力需要が高まる冬季に露軍が「人道的見地からいかなる(電力インフラ)攻撃もしなかった」と主張。「しかし、露国内のエネルギー関連施設が相次いで攻撃され、報復する必要に迫られた」とした。

ウクライナ軍は過去数カ月間、ロシアの国力低下を目的に、露国内の石油精製所や燃料保管施設などをドローン(無人機)で相次いで攻撃した。一方、露軍は3月下旬以降、ウクライナの電力インフラを標的としたミサイルやドローンによる大規模攻撃を相次いで実施。ウクライナで複数の発電所や変電所が破壊されるなどし、同国の電力危機が深刻化している。

一方、「平和の公式」を巡る国際会合の開催はスイスが今月10日に発表。ウクライナや欧米のほか、中立的な第三国などが招待される見通し。これに対し、ペスコフ露大統領報道官は11日、「ロシア抜きでの協議は無意味だ」と述べた。

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