有罪評決を受けた後に報道陣にコメントするトランプ前米大統領(左)。隣は弁護人のブランシュ氏=ニューヨークで2024年5月30日、AP

 AP通信は5月31日、不倫相手の口止め料を不正に会計処理したとして前日に有罪評決を受けたトランプ前米大統領の弁護人へのインタビュー記事を配信した。法廷で隣に座っていた弁護人トッド・ブランシュ氏によると、被告席のトランプ氏は「厳粛に」評決を聞いていたという。

 評決から一夜明けた31日、トランプ氏は記者会見で「不公平な裁判だ」と不満をぶちまけた。これについてブランシュ氏は、まだ自分の感情をコントロールできているほうだとし「有罪評決の翌日に幸せな被告はいない。だが、彼はまだ挽回の機会があることを知っている」と語った。

法廷で談笑するトランプ前米大統領(右)と弁護人のブランシュ氏=ニューヨークで2024年5月28日、AP

 トランプ氏は今回の裁判に加え、2020年大統領選の結果を覆そうとした事件など三つの刑事事件でも起訴されている。ブランシュ氏は、バイデン大統領がトランプ氏の会見を受けて「無責任だ」などと批判したことにも触れ、「あなたが四つの事件で起訴されていたら、(起訴が)不正に仕組まれたものとは思わないのか」と擁護した。

 公判ではトランプ氏が自ら証言台に立つかも注目を集めていたが、最終的には本人が証言しないと決めたことも明らかにした。【ニューヨーク中村聡也】

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