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アフリカ中部のコンゴ民主共和国では、原因不明の病気で70人以上が亡くなっています。コンゴの保健省は日本時間5日夜、緊急会見を開きました。

■コンゴ民主共和国“謎の病気”

この記事の写真 コンゴ民主共和国 保健省                            「(10月ごろから)382例確認されました。合計で71人が亡くなっています」

症状は発熱やせきなどインフルエンザに似たもの。死者の多くは10代後半です。

コンゴ民主共和国 保健省                              「一部の子どもや大人は呼吸困難が原因で亡くなりました」

以前はサル痘と呼ばれていた感染症『エムポックス』が拡大し、今年だけで1000人以上が死亡したとみられているコンゴ民主共和国。アフリカ以外にも広がる恐れがあるとして、WHOは8月、「公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。これがまだ解除されないなか、新たな原因不明の病気が拡大しています。

患者が確認されているのは、首都キンシャサから南東に400キロほど離れた地域で、そもそも医療資源が不足しているところです。

コンゴ民主共和国 保健省                           「61%の子どもが栄養失調で、国内で最も多い地域です。奥地で道路も悪く、薬の供給が困難です」

リチウムイオン電池の原料『コバルト』の世界生産の7割を賄うコンゴ民主共和国。豊かな鉱物資源を背景に、今年の経済成長率は6.5%と世界5位になると予測されています。人口増加も著しく、1億人を超える人々が住む国で病気が広がっています。

コンゴはエムポックスだけでなく、エボラ出血熱の流行を繰り返している場所でもあります。かつてエボラの医療支援で現地に行ったことのある忽那教授は…。

大阪大学 忽那賢志教授                             「エボラ出血熱は発熱、頭痛、関節痛、下痢、まれに出血症状が出るが、呼吸器症状のせき、鼻水という症状は比較的少ないと言われているので、そこが(今回の病気と)違うのかなと。エムポックス(サル痘)についても皮疹が出ることが特徴的なので、これも違う症状なのかなと思っている」

気になるのは10代後半の死者が多いこと。

大阪大学 忽那賢志教授                              「最初に認識されている感染者の集団が、今は若い人たちが中心で、高齢者が感染していないから10代後半が目立っている可能性もあるので、母集団がどういう年齢構成なのか、そういう情報もこれから入ってくると思うので注視する必要がある」

保健当局が調査に乗り出していますが、そこにはハードルが…。

コンゴ民主共和国 保健省                             「奥地で、かつ雨季で道路状況が悪く、現地に着くのも大変です。採取した検体を研究室で調べますが、遠隔地でもあるので時間もかかるが、原因を突き止めたいです」

(C)CABLE NEWS NETWORK 2024

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