米連邦議会議事堂=2022年7月、西田進一郎撮影

 米連邦議会下院選(定数435)で勝敗が決していなかった西部カリフォルニア州第13選挙区で民主党候補の勝利が確実になった。米主要メディアが4日報じた。11月5日の投票日から約1カ月かかって、ようやく全議席が確定。獲得議席数は共和党220、民主党215で、共和党が僅差で多数派となった。

 カリフォルニア州では、投票日までに投函(とうかん)した郵便投票が有効で、開票作業に時間がかかる。州第13選挙区は3日時点で約21万票が開票されたが、民主、共和両党の候補の得票差は200票弱の大接戦となっていた。

 トランプ次期大統領は大統領補佐官(国家安全保障問題担当)にウォルツ氏、国連大使にステファニク氏を起用する方針で、司法長官指名を辞退したゲーツ氏も含めて今回当選した共和党議員3人が、2025年1月に始まる新会期の序盤に下院を離れる見通しだ。その3議席を差し引くと民主党とは2議席差という状況で、共和党指導部は党内で不協和音を起こさないように慎重な議会運営を求められる。

 下院選は、大統領選や上院選(定数100)と同時に実施された。共和党は約3分の1が改選された上院では、53議席に勢力を拡大。上下両院の多数派を取ったことで、トランプ政権が政策を推進する裁量は大きくなった。民主党は上院で議事妨害(フィリバスター)を行う余地はあるが、26年の中間選挙までは予算案や法案の審議で弱い立場になる。【ワシントン秋山信一】

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