韓国で「非常戒厳」が宣言され、その後6時間で解除されましたが、いったい何があったのでしょうか。
国会議事堂の窓を銃で割り、中に突入していく軍の兵士たち。
議事堂の周辺では、軍や警察と市民らが揉み合う姿も。議事堂内部でも、軍や警察の侵入に備え、人間の壁やバリケードが。
大混乱の発端となったのが、3日深夜に行われた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領のある宣言。
尹錫悦大統領
「自由憲政秩序を守るために非常戒厳を宣言します」
非常戒厳、いわゆる「戒厳令」です。
非常戒厳とは、戦時下など非常事態に発令され、軍による統制力強化、言論や集会の自由などが制限される制度。なぜ、そんな重大な決断をしたのか。
尹錫悦大統領
「私は北朝鮮の共産勢力の脅威から自由大韓民国を守り、我が国民の自由と幸福を略奪している破廉恥な親北朝鮮反国家勢力を根絶する」
尹大統領はその理由として、野党側が政府高官や検察に対し相次いで弾劾訴追案を出すなど「司法や行政を麻痺させている」、それらが「内乱を画策する明白な反国家行為」と主張したのですが…。
この非常戒厳発令を受け、国会議事堂に軍が突入。それを阻止しようとする市民や野党議員と衝突したのです。
そして、混乱が広がるなかでも、議事堂には定数300人のうち190人の議員が集結。全会一致で解除要求決議を可決し、深夜の非常戒厳はわずか6時間で解除となりました。
1987年の民主化以降、初めてとなった非常戒厳。韓国では今、何が起こっているのか。
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