中国のSNSに、仙台市内で下校中の小学生たちの様子を無断で撮影したとみられる映像が投稿され、仙台市がパトロールの強化などを警察に要請しました。同じ投稿者とみられる人物は塩釜市役所の中を無断で撮影した動画なども投稿していて、自治体が対応に追われています。

10月下旬、中国のSNSに投稿された映像です。中国語を話す男性の声とともに、ランドセルを背負った児童の様子が映っています。仙台市内の通学路で無断で撮影されたとみられ、モザイクなしで中国のSNSに投稿されていました。この動画が「X」で拡散され、物議をかもしています。

仙台市教育委員会によりますと、12月2日、動画を見た保護者から児童の安全を心配する声が複数寄せられたということです。これを受け、仙台市は3日、「X」に動画の削除を依頼。県警には投稿者の特定やパトロールの強化を要請したということです。

同じアカウントの中国のSNSには、日本各地の自治体の庁舎や議場に無断で侵入し撮影したとみられる映像が多数掲載されています。宮城県内では少なくとも、塩釜市、多賀城市、石巻市、白石市の庁舎の映像が確認されています。

これを受け、塩釜市では2日、議場の傍聴席の扉に鍵をかけたり、中国語で無断の立ち入りを禁止するよう呼びかける張り紙を掲示するなど、対応に追われました。

この動画を投稿したのはフォロワー数1万6千人の中国人インフルエンサーです。12月4日、本人が取材に応じました。

下校中の小学生を撮影、投稿した理由については「日本が安全だとアピールするため。少なくとも私が暮らしている中国の街では、保護者が必ず毎日同行して登校します。日本の良さを見つけて、中国の国民に見せたい」としています。

また、全国の市役所や議会に無断で入り動画を投稿したことについては「公務員たちも廉潔に感じます。民衆に対する態度も良いです。中国は見習うべきです」と話していました。また、「今後も日本のいいところをアピールするのは変わらない。ただ、撮影方法と法律はしっかり勉強してから、法律違反しない状況でやりたいと思う」ともしています。

行政や警察も動き出すことになった今回の事態ですが、男性は今後も動画の投稿を続けるとしています。

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