韓国、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が3日夜宣言した、いわゆる「戒厳令」。
言論や集会の自由に関し、特別な措置を講ずることを可能にする非常時の権限です。
突然の事態に国会のゲート前では、門を開けようとする市民を警察が阻止。
そうした中、国会の敷地には軍の部隊が続々到着します。
そして窓ガラスを割り、国会の内部へと次々入っていく兵士たち。
野党に国会の主導権を握られ、苦しい政権運営が続いていた尹政権。
戒厳令を受け、軍の力で国会をコントロールしようとしたのでしょうか。
しかし、国会議員やそのスタッフらしき人物が激しく抵抗する動きが。
銃口を向けた兵士ともみ合う様子や、国会内部への侵入を防ごうとバリケードを築きます。
すると、そこに見えてきたのは軍の姿。
そして、強行突破を試みる軍の部隊と、ついに衝突。
辺り一帯には白煙が立ち込め、軍の部隊は退避したようにも見えます。
強行突破は結局失敗に終わり、尹大統領による戒厳令はわずか6時間で解除されました。
そして夜が明けても、国会前の路上で多くの市民が座り込みを行うなど、収まらない戒厳令の余波。
韓国で戒厳令が宣言されたのは1979年以来、実に45年ぶり。
前回、全斗煥(チョン・ドゥファン)軍事政権下で韓国全土に出された際には、一部で、軍と学生らによる銃撃戦が繰り広げられ、多数の死傷者が出る事態となりました。
混乱は今後どうなっていくのか。
韓国を訪れていた日本人の旅行者からは「きょうはショッピングです。街に出られるのかな、大丈夫かなと思った」と話しました。
さらに修学旅行中という高校生は今のところ、スケジュールの変更はないとしながら「この辺(デモの近く)は行っちゃダメだよって。巻き込まれたら大変かな」と話しました。
「イット!」が複数の旅行代理店に聞いたところ、この先の韓国ツアーについていずれも現時点では大きな変更はないということです。
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