韓国の尹(ユン)大統領は、3日夜、最大野党「共に民主党」が国政を麻ひさせているとして、一切の政治活動を禁じる「非常戒厳」を宣言し、戒厳司令部の部隊が国会の建物に突入する事態となりました。
4日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に出演した橋下徹氏は、韓国と日本の与党が似ている状況だと解説し、「折れることができない人が与党過半数割れのリーダーになったら危険」と述べました。
■これまでの経緯
これまでの経緯です。
3日午後11時ごろ、野党が国政を麻ひさせているとして、尹大統領が「非常戒厳」を宣言。
4日午前1時ごろ、国会で非常戒厳解除の決議案が出席議員全員の賛成で可決されました。
尹大統領は、非常戒厳の解除を表明せざるをえなくなり、午前5時ごろ、戒厳令を解除しました。
なぜこんなことが起きたのか。
韓国政治に詳しい龍谷大学の李相哲教授によると、「野党が予算をゼロにしたり、閣僚を次々に弾劾したり、やりたい放題。尹大統領は、何一つ政治ができない。国会の解散権限もないので最終手段に出た。ただ、準備不足で失敗に終わった」ということです。
■「譲歩すると、弱腰だとかリーダーシップがないといわれるが折れるしかない」
【橋下徹氏】「失敗と同時に民主的な機能が働いて、国会がしっかり止めたと。1987年までの韓国では、このまま突っ走って、軍が銃を向けて、今回は止まってるじゃないですか。これは民主化の証しで、昔だったら撃ってましたからね。1980年代までの韓国は」
(Q:尹大統領は辞めて、次の大統領は『共に民主党』から選ばれるのか?)
【橋下徹氏】「まだ『共に民主党』になるのかどうかはわからない。韓国は大統領制度で日本とはちょっと違いますけど、日本とよく似ている状況なんです。
韓国の大統領は国会で過半数を持ってないんですよ。10月の総選挙で敗れたんです。石破さん(自民党)は過半数持ってないじゃないですか。
大統領や首相が過半数を持っていないときは、野党に折れるしかないんですよ。
尹大統領は折れないんですよ。
折れずに、最後「非常戒厳令」を使ったんですけど、民主国家において 大統領や首相、与党が過半数がなければ折れるしかないです。譲歩でいいんですよ。譲歩すると、弱腰だとかリーダーシップがないとかいわれるんですけど、折れるしかないんですよ」
(Q:尹政権は、割と日本に対して親日ですよね?)
【橋下徹氏】「尹さんは非常に対日関係では評価していて、好きなんですけどね」
■「折れることができない人は、与党過半数割れのリーダーになったら本当に危険」
【橋下徹氏】「石破さんのことを弱腰だとかだらしがないとか、軸が定まってないとか言いますけど、軸が定まりすぎたらこうなっちゃう。
石破さんに対していろんな批判ありますよ。与党過半数割れした時の国のリーダーはどうあるべきかっていうのは、強硬派になったらこうなってしまう。どっちがましかという判断になる。
折れることができない人は与党過半数割れのリーダーになったら本当に危険。威勢のいい人とか」
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」12月4日放送)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。