韓国の軍事境界線近くから北朝鮮を見下ろせる場所で、“アメリカの象徴”ともいえるあの大手コーヒーチェーンが新たな店をオープンしました。軍事的緊張が高まっているこの場所にどんな影響を与えるのでしょうか?
ソウル郊外・金浦市にある展望台で、コーヒーチェーン大手スターバックスの新たな店が営業を開始しました。この店がほかと違うのは…
記者
「店を出ると、すぐ目の前に北朝鮮の陸地が広がっています」
北朝鮮までわずか2キロ弱という独特の立地。保安上、民間人の出入りが規制される地域の中にあり、訪れる際には軍の検問を通過しないといけません。
店の前から北朝鮮側を撮影してみると、看板に掲げられたスローガンが。
「偉大なる金正恩同志、革命思想万歳!」
こうした物々しさもあり、「北の目の前に“アメリカの象徴”が登場する」と報じられるなど、店は開業前から注目されていました。
また、軍事境界線の近くでは北朝鮮が先月、韓国とつながっていた道路を爆破。その後も送電線を撤去し始めるなど、韓国とのつながりを遮断しようとする動きを見せています。
記者
「カフェの前でも北朝鮮が出す騒音が聞こえてきます」
韓国軍の宣伝放送を妨害するためとみられる北朝鮮の騒音も続いています。
そんな最前線に新たにオープンしたこの店。開店初日に訪れた客は…
客
「同じ民族同士なのに、なぜ眺めることしかできないのかと思っていたが、スターバックスができて、こうして見ると意外と落ち着きます」
「北の人たちも、このような自由を感じるように、南北が和解して共にする日が早く来ることを期待します」
地元の市長の狙いは…
金浦市 キム・ビョンス市長
「素晴らしい夕焼けを鑑賞するホットプレイスになることを期待する」
市長はカフェを新たな観光スポットとして活用していきたい考えだと話しています。
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